活動報告

「ほめる!が輝かせる!子育てセミナー」開催のご報告

2016-10-17

10月15日(土)に、サンシップとやまにて、「ほめる!が輝かせる!子育てセミナー」を開催しました。
セミナーの講師として、NGOダイバーシティとやまではお馴染みの「おやじさん」こと、薄井修司さんにお越しいただきました。薄井さんはご存知のとおり、株式会社ウェルネスサプライ代表取締役としてのご活躍をはじめ、真おやじ塾の塾長さんであるほか様々な顔をお持ちですが、本日は、一般社団法人日本ほめる達人協会大阪支部長としてお越しいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほめる」ということが、良好な人間関係を築いていくキーワードになるということですが、もちろん、ただ「ほめ」ていればいいというものではなく、奥深い世界を示してくださいました。

まずは、社会の現場で起きていることとして、若者が就職する、働くというところに着目してのお話から始まりました。学生が会社に求められていると考えていることと、会社が学生に求めていることのギャップ、一定規模で推移する離職率、「就職=ゴール」という目標設定によるミスマッチ、家庭の中で培われるべきものが就活時に問われていると自問する誤解などなど、小さなことの積み重ねが「働く」ということを難しくしてしまっているということです。もちろん親の理解や世代間のギャップ、社会情勢の変化なども、その要因として加わってきます。
原因がひとつではないところがやっかいなことではありますが、さまざまな事象を丁寧に紐解き、「ほめる」という手法に徐々に収斂されていきます。

詳しくは、ぜひ「ほめる達人」すなわち「ほめ達」さんを招へいされて、お話をお聞きすることをオススメいたしますが、キーワードとなることは、「価値の発見」とのことです。
その人のいいところを発見する、そしてそこに「ほめる」言葉を注ぎ込む。もちろん注ぐための前提条件もありますし、注ぎ方もあります。しかし、基本となる部分は、すっきりと芯が通っていて、とてもわかりやすく、そして、すぐにでも誰にでも実行可能なものです。

そして、おやじさんのお話を聞くだけでなく、実際にワークを実践してみることで、参加者の一人ひとりの笑顔が輝き、納得の瞬間も味わえました。

「そうか、ほめるってことは、こういうことなんだな」、「こんなにも実効性のあることなんだ」と実感です。また、おやじさんには、参加者一人ひとりからの質疑や感想にも丁寧にお答えいただき、とても内容の深いセミナーとなりました。

セミナー後は、有志による懇親会も開催いたしました。夜が更けるに連れて、さらに深みを増していくおやじさんの渋味を味わう大変有意義な時間を持つことができました。おやじさん、参加者のみなさん、本当にありがとうございました。
今回、おやじさんにお越しいただいたのは3回目となりますが、次回は、また異なる側面を持つおやじさんをお迎えしたいと思っています。
その際は、またのご参加をお待ちしております。

ダイバーシティ・カフェvol.13 開催のご報告

2016-08-28

2016年8月17日に第13回のダイバーシティ・カフェを開催しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

語り部はDadò美鈴さん。美鈴さんは海外へ出て25年、そして今はスイス人のご主人とお子さんたちと一緒にスイスに住んでいらっしゃいます。

美鈴さんのことを綴ったブログ記事はこちら

http://blog.canpan.info/diversityt/archive/155

 

美鈴さんは子どもの頃から英語が大好きでした。中学校の時に、カナダにホームステイして、完璧な英語を話さなくても、単語をつなげるだけでも会話が成り立つ経験して、もっと英語が好きになりました。そしてやればやるほど英語が好きになっていきました。

ホームステイを経験したのは計7回。アメリカ、カナダ、ニュージーランドでも経験しました。その中で思ったのは、やはり耳で聞いているのと実際に経験するのとでは全然ちがうということです。ハンバーガーショップのコーラがバケツみたいに大きいのも、直に見ると本当にびっくりでした。そういうこと一つ一つに感動しました。

自由の国アメリカもマイノリティ(多数派に対しての少数派)には住みにくい部分があると、実際に住んでみて初めて分かることでした。それに比べて、ニュージーランドはマイノリティにとってもとても住みやすいところでした。

そうして運命的にスイス人のご主人に出会った美鈴さんは、今度はヨーロッパでイタリア語を学ぶことになりました。けれど、語学をやればやるほど、受験のための英語の学習では100年やっても話せないと思うのでした。

 

そして話すための語学学習の方法を美鈴さんなりに模索中。ダイバーシティ・カフェの中では、美鈴先生による簡単イタリア語講座も開講されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しくてあっという間に単語を覚えちゃう、そんなやり方で、参加者全員あっという間に5つのイタリア語単語を覚えてしまいました。学べる時期に使える言葉を学ばないともったいない、と美鈴さん。美鈴先生のやり方なら、英語嫌いな子はいなくなるかもしれません。美鈴先生の語学教室を体験したい方は、美鈴さんが富山に帰省される来年夏までお待ちください。

 

参加者からの質問コーナーでは、スイスについていろいろな質問が出ました。同じ国の中でいくつもの言語を使うスイス。新しいものを生み出すのが得意なスイス。食べ物に対してはあまり冒険はしない国で、日本人の方が食いしん坊。そんな話がいろいろ出ました。

 

海外に出てからは常に違いが身近にある二十数年でした。ある国の常識が別の国では非常識。だから大切なのは自分軸をしっかりと持っていること。その上で寛容性を持つこと。他の文化を否定しては、何も新しいものが生まれてきません。寛容であることが、新たなものを生み出す土壌になるのだと美鈴さんは考えています。

 

好きな国はニュージーランド、旅行するならギリシャ、日本だったら石垣島。でも、最近になってふるさとの富山もいいなと思うようになりました。天国はどこにあるんだろうということもずっと考えてきました。でも結局、天国という場所があるわけではない。それは自分で作る出すものなのだ、そう思えるようになりました。

 

美鈴さんは、この夏、自分の本も出しました。「ひらめきノート」と名付けられたA4版の素敵な本です。美鈴さんのアイディアがいっぱい詰まったこの本、ぜひ手にとってくださいね!

こちらは表紙                中をめくると美鈴さんのかわいいイラストがいっぱい♪

 

「世界自閉症啓発デーLight it up Blue2016 五箇山菅沼合掌造り集落」開催のご報告

2016-04-24

 

5年目を迎えた世界遺産五箇山菅沼合掌造り集落での世界自閉症啓発デーLight it up Blue、今年も晴天に恵まれた一日になりました。

日中はとやまcocolo会さん主催のプレイベントで五箇山の魅力をたっぷり堪能できる時間となりました。

プレイベントの写真集↓

https://www.facebook.com/yuhsuke.takata/media_set?set=a.1063504593688465&type=3

 

 

そして、日が暮れ、菅沼が徐々に青く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年はオープニング演奏、「ガブリエルのオーボエ」をトークセッション会場の吾郎平さんの前で演奏していただきました。

演奏は、オーボエ・土合克匡さん、ピアノ・山田善博さん。美しい音色が青に照らされた合掌造り集落に響きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして吾郎平さんの中で「つなぐ・つながるギャラリー&トークセッション」が始まりました。

写真は自閉症・発達障がいの皆さんが五箇山をプロデュースした作品の数々です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

田中市長も五箇山カクテルを美味しいと飲んでくださいました。

コーディネーターは今年も社会福祉法人めひの野園うさか寮施設長の東真盛さんと富山大学人間発達科学部准教授の水内豊和さん。お二人と、多機能型事業所 花椿かがやきの支援職員 長岡由洋さんが自閉症・発達障がいの皆さんがプロデュースしたステキな作品をご紹介くださいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、作品についての講評を県会議員の武田慎一さんと田中市長にいただきました。

今年は「つなぐ・つながる」がテーマということもあり、神戸と名古屋を結んでのスカイプ中継も試みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

神戸からは夢響村塾とやま本気の百姓の上野起与人さんが、名古屋からは「ぼくらの発達障害者支援法」の著者でもあるカイパパこと鈴木淳さんがスカイプ中継でそれぞれの場所の様子を伝えてくださいました。

映し出される映像に菅沼の会場も盛り上がりました。

ここまでの様子はこちらの動画でもご覧いただけます。

https://youtu.be/XKmOeB-ztSc

 

続いてはトークセッションです。

 

 

 

 

 

 

 

今回トークセッションのファシリテーターは高岡のコミュニティハウスひとのまの宮田隼さんにお願いしました。

まずは水内先生からの投げかけです。

「日本がもし100人の子ども村だったら」という視点からお話いただきました。

日本が100人の子どもだったら、100人のうち7人はLGBTで、100人のうち5人はADHDで…

そんな風に生きづらさを抱えた子がたくさんいるんだよ、でも100人の子どもたちは1人ひとりもちろんちがって大切な存在なんだよ、ということを具体的に実感できるお話でした。

詳しくはこちらの動画をご覧ください。

https://youtu.be/FMz0Wth22Ao

その後、トークセッションに移り、ひとのまの宮田さん、水内先生、めひの野園の東さん、田中市長のお話が繰り広げられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとのまの宮田さんは、日頃からさまざまに生きづらさを抱えた方と接しています。第一部では自閉症・発達障がいの特性を活かして、五箇山をプロデュースした作品を作っていただいたわけですが、宮田さんが日々接している方はその特性ゆえに、外に出られなくなってしまったり、家族や近所の人に理解してもらえなかったりしているケースがたくさんあります。そんな彼らが、自ら外に出たいと思った時に、外とつながるためにはどうしたらいいだろうかという問いかけがありました。

水内さんからは引きこもっている人に対して、今は家にいながらも外につながることができるので、そこから始めていくのもいい方法というお話がでました。ICTは水内さんが大学でまさに取り組んでいる分野です。オンラインでつながり、その後リアルな世界に出ていくというのもこれからの時代には適しているのではないかというお話でした。

東さんは、共感しあうというのはとても難しいものだということ、無理な期待をしないことをちゃんと心にとめておくことの大切さをおっしゃいました。それを心にとめたうえで、「あの人は発達障がいだから」で済ませてしまうのではなく、「その人」そのものをちゃんと見ていくことが大切だとおっしゃいました。そのためにも、地域社会が寛容でなければならない。小さな失敗を笑って受け入れる土壌があれば、大きな失敗は防げるはずで、小さな失敗に目くじらを立てている私たちの方に問題がたくさんあるのだということを指摘してくださいました。

田中市長は「どうして引きこもってるの?」などと原因を探るのはもっての他で、興味のあるところでゆるくつながっていくことの大切さをおっしゃいました。そして教育現場でも例えば35人学級だったらみんな一斉に同じことをするではなく、1対1の関係を35通り作るべきだと。もちろんそれは現場は大変だろうけど、行政として頑張るということもおっしゃっていただけました。南砺市の今後の動きに大いに期待ですね。

そして、その後は会場からもご意見をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、この世界自閉症啓発デー応援のセルフィサインを高岡市、射水市、氷見市、小矢部市の各市長さんからいただいていたのですが、当日は田中市長にサインをいただきました。そして、残った皆さんと一緒に集合写真。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年もとても素晴らしい4月2日になりました。

来年はぜひ皆さんと五箇山菅沼合掌造り集落でお会いしましょう。

「在住外国人による富山の魅力多言語発信事業報告会」開催のご報告

2016-03-31

北陸新幹線開業により、ぐっとアクセスがよくなり、心理的にも、とっても近い存在になった富山県。
このため、富山県では、「観光やビジネス等で訪れるお客様の受入体制を充実させ、富山県を訪れる方々に『また来たい!』と心から感じていただけるよう、『休んでかれ(=休んでいってください)。』宣言に取組んでいます。」とのことです。

(「休んでかれ。」のウェブサイトはこちら)

http://www.yasundekare.jp/

これはいい!

富山にお住まいの外国人のみなさんは、富山の魅力を十分に知っているだろうか?海外にお住まいのみなさんは、富山のことを知っているだろうか?
こんなにたくさんの事業者のみなさんが「休んでかれ。」宣言に登録し、富山に訪れるお客さんの受け入れ体制を充実させようと機運を高めている。

ぜひ、多言語で発信しなくては!

ということで、富山県在住の外国人のみなさんに、登録事業者のみなさん(飲食店、観光スポット、伝統芸能などなど)のところにお邪魔していただき、直接、事業者のみなさんからお話をお聞きし(外国人が事業者を取材)、これを多言語に翻訳してインターネット上に発信する事業を始めました。

とりあえずは、年明けの1月から3月まで、お試し期間として「富山の魅力多言語発信事業」として実施しました。

取材エリアは富山市中心ですが、取材箇所は、なんと36事業者!そして、発信言語は中国、韓国、ネパール、ベトナム、台湾、モンゴル、ロシア、フランス、ポルトガルの9言語です。短期間で集中的に取材活動を行っていただきました。

取材内容はfacebookに特設サイトを開設し、情報発信をしていますので、詳しくは、そちらをぜひご覧ください。
https://www.facebook.com/yasunde.toyama/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取材先のリストだけ、こちらでご紹介させていただきます。以下、敬称略で順不同ですが、みていただくと、「うぉー!こんな充実した多言語ガイドブックは、日本中、どこ探してもないぞ!」ということが一目瞭然かと思います。

観光物産センターCIC、富山環水公園、癒楽甘「春々堂」、富山県水墨美術館、廣貫堂資料館、池田屋安兵衛商店、富山市立図書館、まちの駅「物産館」、鈴木亭、大和、ますの寿しミュージアム、富山きときと空港、公共交通センター、富山市観光協会、森家、しゃみせん楽屋、麺家いろは、富山駅「とやま観光案内所、河内屋、エコロの森、七越、マリエ富山、ねむり屋「大郷」、ホテルパークイン、太閤の湯、北電ワンダーラボ、餅とお菓子ほんごう、海王丸パーク、山口書店、竹田精肉店、手づくりハウス「くれよん」、くれは製菓、富山市民俗民芸村「とやま土人形工房」、新湊きときと市場、よつの葉

どうですか、この堂々たるラインナップ。富山県在住の富山大好き富山フリークの方でも、こちらのすべてを訪問したことがある方はなかなかいらっしゃらないのではないでしょうか?

こんな富山の魅力を多言語で海外へ、国内の外国人に向けて発信していることを、少しでも多くの人に伝えたい、外国人自身の口から富山の魅力を聞いてみてほしいということから、今回の報告会を企画しました。
インバウンド効果を狙う人もいらっしゃると考え、開催案内のチラシには、そうした文言も盛り込みました。

とき:3月26日(土)13:30~16:00
ところ:サンシップとやま701号

当日は、約20数名の方にご参加いただき、外国人の目から見た富山の魅力について、実際に取材活動に携わった方など5名の外国人にご登壇いただきました。
ファシリテーターは、一般財団法人ダイバーシティ研究所の客員研究員の肩書きの柴垣さんにお願いしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

その内容は、やはりというか狙いどおりというか、ここまでディープな富山を味わったことがないというお話をたくさんいただき、土人形作りや三味線などの実際に体験しての感想も多くありました。
また、日本人とってみると当たり前ことですが(もしかしたら、今の若い世代にとっても珍しいことなのかもしれませんが)、個人経営の精肉店や製菓店で、実際にその店内で肉を捌いたり、お菓子作りをしていることに驚いたという声もありました。
食肉加工や製菓というものは、どこか遠くの大きな工場で行っているというのが一般的認識になっているようでした。確かに、街なかの精肉店で、揚げたてのコロッケをはふはふさせながら頬張るということも、少なくなってきたかもしれません。これは現代社会の分業体制についても考えさせられる発言でした。

後半の会場参加者とのやりとりでは、具体的な事業に活用したいのだけど、外国人の目から見た場合、どのようなプレゼンテーションがいいかといったような、インバウンド効果を狙う方の質問も何人の方からあり、報告会の企画も達成されたところでした。(具体的な質問内容は、事業者が特定されるおそれもあるため、ここでは伏せさせていただきますね。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北陸中日新聞

 

 

 

北日本新聞

 

さて、この企画ですが、継続開催について現在思案中です。みなさまからのご提案もお待ちしております!

ダイバーシティ・カフェvol.12 開催のご報告

2016-02-08

12月18日(金)に、射水市太閤山コミュニティセンターで、第12回のダイバーシティ・カフェを開催しました。
今回の語り部は、想いをつなぐ人、キャンナス高岡代表の江畑美由紀さん。

 

 

 

江畑さんのこれまでの歩みは、こちらのブログもご覧ください。

「ダイバーシティとやま」な日々 江畑美由紀さん
http://blog.canpan.info/diversityt/archive/166

いきなりクライマックスですが、今日のカフェは笑いの涙あり、感動の涙あり、悲喜交交の涙ありのクロスオーバー。なんなんですかね!これこそが江畑さんのお人柄の真骨頂でしょう(笑)

衝撃的な本の紹介から始まったカフェ。
「ここからしか語ることができません!」「やっぱりここからです」と、本を片手に話し始める江畑さん。
よくよく考えると不思議な話なのですが、江畑さんは、「ちょっとそれは辛いよね」と、一言で「ツライ」と片づけるには、あまりにも多くのシンドイ経験を重ねています。なにが不思議かというと、今の江畑さんを見てしまうと「それは大変だったね」と、一言で言いたくなってしまうことなのです。

「ここからしか語ることができません!」
そう言い切ってしまうことが、回りまわって江畑さんの周囲の人を幸せにしているのかもしれません。江畑さんの力量が、周囲の人のシンドさも、軽くしているのかもしれません。

今回のカフェでは、江畑さんの個人的な経験はもちろん、さまざまな人との出会いもお聞きしました。江畑さんが敬愛していらっしゃる人のお人柄もお聞きしましたし、「江畑一人旅」から、さらにつながった人のお名前もたくさんお聞きすることができました。
人と人が出会い、気持ちを共有し、次への一歩を踏み出していく力を共にしていくということが、本当に大切なことなんだなぁーと思うに至るお話のひとときでした。

江畑さんは、臨床美術士でもあり、今回は短い時間ながら、参加者にその魅力を十二分に伝えていただきました。
そこでも、描き方や道具の使い方ではなく、白紙に向かった人が、どのように自分がその白紙に向かうのか、もしくは、その白紙に向かうという気持ちすら捨てて、描いていくことができるのか、ということを、ナビゲートいただきました。思い思いに描いていく線や色に、江畑さんが一言ひとこと色合いを加えていただき、江畑さんと共に作品を作り上げていく喜びを感じることができました。

こんな江畑さん。まだまだ私たちを楽しませて(?)くださいます予感に満ち満ちています。
さてさて次の一歩も、私たち、遅れずついて行きますよ!

ダイバーシティ・トレーニング第3回「ダイバーシティ・リーダーシップ」開催のご報告

2016-01-18

2015年12月26日に、ダイバーシティ・トレーニング第3回「ダイバーシティ・リーダーシップ」を開催しました。

今回は多様性社会に、リーダーに何が求められるのか考えてみました。

まずは従来型リーダーに必要だと思われる適性について考えました。

従来型のリーダーは抜きんでて優れた資質のある人でした。

 

一方、今回は多様性社会におけるリーダーに必要だと思われる適性について重点的に考察しました。

みなさんから出てきたのは

・リーダーとは夢を持つことができる人

・自分自身が率先して動くことができる人

・多様性社会におけるリーダーは交代ができる

・優れたリーダーはビジョンとアクションを同時に兼ね備えている

多様性社会に求められるリーダーは渡り鳥の雁行にたとえられます。

つまり一人一人がエンジンになれ、かつリーダーのポジションを変わることができる、

そんな柔軟性があること。

そんなリーダーシップが必要になってくる。

 

ワークショップでは、ある会社の部屋の間取りを決めるロールプレイを

リーダーのスタイルを変えて行いました。

全く同じメンバーで決めたのに、リーダーのスタイルを変えただけで意見の出方が変わり

参加者自身が驚く結果になりました。

 

以下は今回参加された方々の感想です。

・なぜ多様性について勉強するのかわかった。

・夢をいつまでも持ちたいと思った。

・多様性社会はリーダーが交代できる。

・多様性のリーダーシップを持つ人が増えればいいと思った。

・自分にもできそうな自信が持てた。

 

前回の新潟に続いて、今回は長野からと、県外からの参加者も来てくださいました。

ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

 

次回はいよいよ「ダイバーシティ・マネジメント」について考えてみたいと思います。

 

 

 

ダイバーシティ・トレーニング第2回「多文化リテラシー」開催のご報告

2016-01-03

2015年11月28日(土)にダイバーシティ・トレーニング第2回「多文化リテラシー」を開催しました。

 多文化リテラシーとは、簡潔に言えば、個人が習得する多様な文化の違いと共通性を理解し、多様性の受容力を増すための知識を活用していく力のことです。

 今回は以下の言葉を考えることによって、自分が偏見を持たないつもりでいても、気づかないうちに物事を色眼鏡で見ているかを気付かされるワークでした。

 〇カルチャーショック

 〇ステレオタイプ

 〇価値観のちがい(目に見えない文化) 等

 

 例えば、普段見慣れている世界地図を逆さかにしてみると、今まで気付かなかったことがたくさん見えてきました。しかも、南半球の国々ではその見方が当たり前だと、参加者の方からに意見もあり驚きでした。

 

 今回の結論として、

・自分とは異なった文化背景を持つ人から学ぼうという姿勢

・その文化についてすでに持っているステレオタイプや推測をいったん捨てて、それを何度でも検証しなおす。

・透明なメガネで見る。

などを挙げてみました。

 

 参加された方からは以下の感想や意見をいただきました。

「差別していない」と思う私は本当にそうなのか見直す。

「自分と異なったモノを受け入れているつもりだったけど、できていなかったことに気付かされた。」

「異文化理解には相手の視点に立つ事」

「異文化の人々との交流には絶対的な基準はないとこがわかった」

「外国人に日本の文化を正しく伝えたい」

今回最も多かったのは時間が足りなかったという感想でした。これからも、内容を濃くして時間が足りないと思っていただけるようなワークにしていきたいと思います。

台風18号による集中豪雨への被災地支援について

2015-09-20

これまで私たちは、自然災害による被災地支援について、募金活動などを通じた被災地支援を行ってきましたが、被災地や被災者と支援者・支援団体を結び付ける活動も必要と考えており、また、刻々と変化する被災から生活再建への道筋を意識しながら支援することも大切と考え、茨城県常総市へとスタッフを派遣しました。
被災地での復興の妨げになってはならないことから、最小限の人数と行程としましたが、高齢者福祉や外国人支援について、考えていかなくてはならない事柄がたくさん見えてまいりました。
ひとりの目によるものですので、事実と異なる部分も多々あろうかと思いますが、ご参考までお読みいただければと思います。

こちらをクリックしてお読みください↓

2015年9月台風18号(9月19日時点)

「多文化共生から始まる地域創生inとやま」開催のご報告

2015-08-27

フォーラムチラシ8月7日(金)に、サンシップとやまにて、「多文化共生から始まる地域創生inとやま」を開催しました。
このフォーラムの主催者は、NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会であり、ダイバーシティとやまは、地域コーディネート団体として、北陸での開催をコーディネートしました。
このフォーラムは、総務省が「地域における多文化共生推進プラン」を策定してから今年度で10年が経つことになるため、これまでの地域における多文化共生をふりかえり、これからの10年の多文化共生を展望しようとするものです。全国14ヶ所で開催される予定となっており、北陸ブロックでは、当地富山での開催となりました。

チラシを見ていただければ、おわかりになると思いますが、このフォーラムの開催にあたっては、とても多くのみなさまにご協力いただき、支えられながらの開催となりました。北陸地域で、多文化共生に携わる自治体職員のみなさま、国際交流協会のみなさま、さまざまな分野においてご活躍のみなさまが、このように一堂に介することができて、本当に嬉しく思いました。

そして、開催結果について、詳しくご報告すべきところですが、今回は趣向を変えまして、主催者側の内部の視点から見たフォーラムについて、ご報告させていただきます。
フォーラムの企画や留意点など、主催者ならではの視点で記載してありますので、今後、こうした事業を企画される方にとっては、面白い開催報告ではないかと思います。
ただ、文面がやや固いので、関心のある方だけ添付のファイルをお読みになることをオススメいたしますよ。

フォーラム開催後は、時間の許す方のみでの懇親会となりましたが、笑いあり、三線の演奏あり、おわらの演舞ありの楽しいひとときとなりました。こうした時間もゆっくりと持ちたいものですね。
ご協力いただきましたみなさま、本当にありがとうございました。

 

多文化共生から始める地域共生inとやま開催報告byNPOタブマネ

ダイバーシティ・トレーニング第1回 開催のご報告

2015-08-24

8月22日(土)に、射水市太閤山コミュニティセンターで、ダイバーシティ・トレーニングの第1回として、「ちがいに気づく」を開催しました。

まずは、前回のダイバーシティ・トレーニング理論編のふりかえりからのスタートです。

前回は、時間が足りずに話すことができなかった文化の意味についての話がありました。

関心のある方は、画像をクリックしてお読みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、国際交流の現場において、目に見える表面的なことや、知覚し、意識し得る部分だけをもって理解しようとする態度では、衝突は避けられません。当事者同士が知覚していない部分に目を向け、そうした部分があることを意識しない限り、真に理解し合うことは困難です。表面的なちがいや、分かり合える部分だけの文化的差異を見て、相手のことを理解したつもりになっていても、いざ何かトラブルが発生したときに、表面的な理解を放棄するばかりではなく、「あの人は外国人だから」と、深層的なちがいの存在からも目をそむけてしまう人が少なからずいるのが現状です。こうした態度では、いつまでたっても多文化共生は進みませんよね。こうした部分の気付きの端緒になる最初の話でした。

 

そして、本日のワークショップ「ちがいに気付く」です。

まずは自分の短所を2~3個出すところからスタート。

皆さんからは、いろいろな短所についての意見が出ました。

その後、それを短所ではなく長所に変換していきます。

例えば、「頼まれごとを断れない」なら、「思いやりがある」に、「後先考えずに行動する」なら、「実行力がある」など。

短所と聞くと、それをなくそうとするけれど、短所と長所は表裏一体。

短所をなくすことが、長所を失うことになってしまいます。なくすのではなく、それを長所に変えて活かしていくこと。

その発想の転換が大切だということに気付くワークでした。

すると、参加者のお1人から、「昔からできないことを無理やりやらされそうになると、ますますできなくなったけど、できることを伸ばそうとすると、自然とできないこともできるようになってきた。先生は枠にはめたがる人が多いけれど、凸凹をなくそうとするのではなく、凸をのばす教育が大切だと思う」というご意見があり、参加者一同深く頷く場面もありました。

次のワークでは、男らしさ、女らしさで思いつく言葉をたくさん挙げてもらい、知らず知らず、枠の外にはみ出してはいけないという意識で生きてきた「男」としての、「女」のしての自分がいなかったかという点を考えました。

ここでは、「植えつけられた価値観で物事を見ていた自分がいたと思う。もっと寛容になりたい」というご意見が出てきました。

今回はまだまだワークが続きます。

続いて、発達障がいについて考えるワークでした。

発達障がいは目に見えにくい障がいです。それゆえ余計に生きづらさを感じる人たちが多いのも事実。

そんな発達障がいの人が近くにいた場合、自分はどうしたらいいだろう、そんなことを考えるワークとなりました。

ここでは、おせっかいにならずに、でも理解する、本人ではなく、周囲の理解が変わることの大切さについての声が出てきました。

そして最後にもう一つ、障がいを選ぶというワーク。

自分に障がいがあったら、を考え、なぜそれを選んだか、または選ばなかったかを話し合いました。

そこで出てきたのが50年前だったら、きっともっと障がいがある人は生きづらかったであろうという意見。

社会に認められた障がいであれば、障がいを感じずに生きられるようになっているものもある。それは50年前とは全然ちがっていて、きっと50年後はもっとそうなるだろう。そのために私たち一人一人ができることは、やはり身近でダイバーシティを進めていくことじゃないか。そんなことを話し合い、とても内容の濃い3時間のダイバーシティ・トレーニングを終えました。

アンケートでは、「世界観が広がった。想像力を持って人と接したい」、「他人やちがいを受け入れるだけでなく、自分が普段どう意識して行動しているか考えるいい機会になった」、「仕事に見方を生かしてみようと思った」等のご意見をいただきました。

ダイバーシティ・トレーニングはこの後もまだまだ続きますが、今回の内容だけでも、もっとたくさんの方に体験してほしい。そんなワークショップになっていますよ。

これからもダイバーシティ・トレーニング、いろいろ企画していきますので、またぜひご参加ください。

なお、今年度のダイバーシティ・トレーニングのスケジュールは以下の通りです。
第0回 ダイバーシティ理論(終了)
第1回 ちがいに気付く(終了)
第2回 多文化リテラシー
第3回 ダイバーシティ・リーダーシップ
第4回 ダイバーシティ・マネージメント
第5回 アサーティブなコミュニケーション
第6回 2つの文化を考える
第7回 対立の解消
特別セミナー LGBT(予定)

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