活動報告
ひとのま×ダイバーシティとやまキャンプ2017開催のご報告
2017年8月31日~9月1日
コミュニティハウスひとのまとのコラボキャンプを開催しました。
何が飛び出すかわからないのがこのキャンプ。
今年は生きている飛騨地鶏を子どもたちと一緒に捌いて調理して
いただくという時間もありました。
どの子も怖がることなく、いろいろ手伝っていました。
主にやってくれたのはベトナムからの留学生。彼らは国ではそれを普通にやっていたので、捌いた鶏は無駄に捨てる所はほとんどなくて、血も使ったし、腸もきれいに洗って料理に使いました。
いつもスーパーで簡単に肉を買っている私たちに、命をいただくということをしっかり教えてくれた時間でした。
みんな温泉に入ったり、それぞれに遊んだり、ずっと話したり、特に何かプログラムがあるわけではないけれど、それが逆に心地よく、逆にいろいろ学びになる、そんな時間でした。
とやま外国人活躍セミナーにてファシリテーター
8月27日、とやま国際センター主催の「とやま外国人活躍セミナー」にてファシリテーターをさせていただきました。
当日は富山で活躍する外国人&外国に繋がる5名のコメンテーターの皆さんに主に以下の点についていろいろ語っていただきました。
1.活動紹介
2.活動してきた中で大変だったこと、こまったこと
これはやってよかったと特に思ったこと
3.これから富山で活動していきたいと思っている外国人の皆さんへのアドバイス
日本人への要望(ようぼう)こんな制度(せいど)があったらいい など
コメンテーターの皆さんから出た3についての意見をホワイトボードに以下のように書き留めました。
ぜひ写真をクリックしてお読みください。
最後にコメンテーターのお1人、松本ちこさんがマライカというアフリカ民謡を歌ってくださいました。
とても心に染み入る歌声でした。
多様な人が活躍できる地域社会が、少子高齢化社会の中で生き残れる地域社会であることは疑いようもありません。
とやま外国人活躍セミナーは今後も開催されます。詳しくこちらをクリック⇒http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1018/kj00017925.html
最後にコメンテーター、参加者のみなさんと
富山ロータリークラブ例会で卓話
8月22日に富山ロータリークラブの例会で卓話させていただきました。
今年度の富山ロータリークラブのテーマが「世界の中の富山ロータリークラブ」
その中で「富山の国際人」シリーズの卓話が全8回あるのですが、その第1回目のプロローグ的なお話をさせていただきました。
「地域を未來を拓くダイバーシティ」と題して、ダイバーシティの視点を持つことの大切さについて語ってきました。
そして、ちがいに気づきちがいを活かせるダイバーシティの視点を持っている人が真の国際人だと考えるとお話しました。
また、ロータリークラブということもあるので、ダイバーシティ研修についても少し触れてきました。
企業としてダイバーシティに取り組もうとしても、中途半端なダイバーシティでは組織を逆に停滞させてしまいます。
そのため、目に見える効果をしっかりと念頭に置いたうえで、組織内にダイバーシティを浸透させなければなりません。
企業用ダイバーシティ研修では
・ダイバーシティの基礎講座
・ワーク
・検証
の3つの構成で実施します。
ダイバーシティ研修に興味のある方はこのホームページのお問い合わせからどうぞ。
ダイバーシティ・カフェ 米村美樹子さん 開催のご報告
8月5日にダイバーシティ・カフェを開催いたしました。
今回の語り部は米村美樹子さん。米村さんは中国人の研修プログラムのデザインや翻訳、手帳術コーチとして願いが叶う手帳術講座等を開催されていらっしゃいます。
詳しくはこちらで
「ダイバーシティとやま」な日々 米村美樹子さん http://blog.canpan.info/diversityt/archive/196
今回はそんな米村さんにアナウンサーを経て中国に留学された時のお話や今感じていらっしゃることをお話していただきました。
「メインストリームから10°くらい外れてみる」のが米村流。
昔からみんながキャーキャー騒いでいるようなアイドル等にはちっとも興味が湧かなかったそうです。
でも、180°離れて見ているのとはちがいました。その10°の距離感こそ、米村さんがアナウンサーをされている時の視点の鋭さにつながったのだろうとお話を伺いながら思いました。
そんな米村さん、国際放送局のアナウンサーは英語以外にも使える言語を習得しないとと思ったのと、昔から中国史好きだったこと、そして可愛がってくれたデスクのお話を聞いて「よし、やっぱり中国語を習得しよう」と思い、北京に留学。
しかし、アナウンサー時代は新宿の夜景が見えるおしゃれな部屋に住んでいたのに、いきなり留学生用の二段ベッドの生活が始まります。幸いルームメイトには恵まれましたが、北京の生活に慣れるまでにはかなりの時間を要しました。異文化に飛び込んだ時には、さまざまなステップを経てようやく相手の文化を受け入れられる段階に来ますが、米村さんはイライラの段階で長くとどまってしまったと言います。ようやく「ここはこれでいいんだ」と思えるようになったのは体を壊して一時帰国して中国に戻ってからでした。
2008年の北京五輪の時に米村さんはストリートで日の丸を振っていました。
中国の街で日の丸を振る、それまで考えられないことでした。それができたことに感慨深いものがありました。
2012年、日本で連日報道された反日デモ。私たちはテレビの映像を見て、中国全土でデモが行われているような印象を持ちましたが
実際にデモが行われていたのは、広い北京市内では封鎖された1㎞の区間だけ。それ以外は何ら普段と変わらない生活が繰り広げられていたのです。私たちがどこでどんな情報をとってどこまで信じるか、メディアリテラシーの重要性をわかっているつもりでも、実は結局本当のところはわかっていないことが多いのです。
他にもいろいろな話が飛び出してあっという間に2時間が過ぎました。
米村さんのお話の中に「いつから相手を知るつもりなの?」というのがありました。
日本人は日本の方が優れていると思いすぎではないか?今、世界は目まぐるしく変化しています。そこをちゃんと見ないといけない。
現に今、中国の都市部の発展は目覚ましいものがあって、例えば上海では自転車をシェアするシステムが確立されている。富山市にもシェア自転車のシステムはあるけど、富山のように自転車のステーションでないと乗り降りできないのではなく、どこで乗り降りしてもよく、どこに自転車があるかはスマホで一目瞭然になっている。自分の借りたい自転車の置いてある場所に行ってスマホをかざせばロック解除になり、そこで自動的にスマホから代金が落ちるシステム。一事が万事こんな調子で、日本の方がまだまだ最先端なんて思っていると、もう相手はずっと先を走っている可能性が高い。もちろん日本は素晴らしい国だし、成熟した国だけど、だからといってそこに安住していては、浦島太郎のようになってしまうことも否めないのです。その部分にそろそろ気付かないとまずいぞ、との米村さんの指摘でした。
そして最後に米村さんの妄想?幻想?野望?ということで飛び出したのが、まず一つ目は富山に「日本一美味しい茶餐庁が欲しい!」とのこと。出来たらきっと流行るのになぁ~と思っています。
そして二つ目、五箇山豆腐の麻婆豆腐を人気B級グルメにしてほしい。固い五箇山豆腐と辛い花椒、おいしそう♪
それから実際に計画していることとして、氷見の獅子舞観光資源化プロジェクトを進めていきたいと思っています。これは、氷見の獅子舞を留学生に体験してもらい、それをブログやSNSで発信してもらうことによって、氷見の獅子舞ファンを増やして観光にもつなげようというもので、昨年から動きだしています。
中国系の親子向け環境学習ツアーIN富山も開催したいと思っています。水をテーマにして、黒部川での清流体験とイタイイタイ病が起きた神通川を調べる体験を親子でするツアー。今、環境汚染が深刻な中国ですから、きっと意義ある親子ツアーになるにちがいありません。
今回は富山在住の中国の方も出席され、環境ツアーに早速興味を持っていらっしゃいました。
外はうだるような暑さの一日でしたが、浴衣姿で颯爽とされている米村さんのお話で、とても充実したダイバーシティ・カフェになりました。
多文化共生マネージャー地域ネットワーク検討会に参加
ダイバーシティとやま代表の宮田が多文化共生マネージャー地域ネットワーク検討会に
東海・北陸ブロック代表として参加しています。
この検討会は全国に400名以上いる多文化共生マネージャーのネットワーク構築に向けて
協議するものです。
先ほど第1回の検討会が開かれ、今後具体的な内容について協議していきます。
高岡商工会議所青年部人材育成部会の講演会のご報告
4月25日(火)に、高岡市商工ビルにて、ダイバーシティに関する講演会を行いました。これは、高岡商工会議所青年部人材雇用委員会主催の年間を通じた事業計画の一部とのことで、今回の講演会はその皮切りになるものですが、雇用はもちろん、就業形態や働き方、雇用形態や多様な人材の活用などを検討し、地域商工業の発展に寄与することを目的としたものです。
ご依頼のあった時点から、ご担当者からは熱心なご意見をいただき、「現状を打開していきたい」という強い決意や変革への意思を感じました。「多様性を武器として、人を惹きつける企業になる」というご意向でした。
ダイバーシティとやまのこれまでの活動を振り返ると、普及啓発的な活動が多くを占めており、今回のご依頼のような具体的な組織への働きかけ、かつ、対象が県内民間企業であり、受講の対象者がその人事や採用の中核的な人たちであるということは、革新的なことだなと思いました。
この2週間ほど前にも、とある民間企業とダイバーシティに関するミーティングを行っていたことから、徐々にダイバーシティが浸透していることを実感するとともに、疑問や課題、その打開策などへの処方箋が必要になってきていることを実感しています。
ダイバーシティというと、「いろいろな人がいますよね」ということではありますが、実のところはそうでもなくて、また、企業戦略とかマイノリティ支援とか働きやすい環境づくりといったダイバーシティも多くあるものの、現実に適用させるためにはどこにポイントを置くべきなのか?というところがネックになってくると思います。
今回の講演会では、主催のご担当者の熱意を受けて、一歩切り込んだ講演を行うとともに、今後一年間を通じて行う事業計画の目標の部分についてお話させていただきました。
ダイバーシティとやまでは、ご依頼に応じて、さまざまな講演、研修、ワークショップなどを実施しています。
過去記事もご参考くださいますと幸いです。
「世界自閉症啓発デーLight it up Blue2017 五箇山菅沼合掌造り集落」開催のご報告
4月2日に世界遺産五箇山菅沼合掌造り集落での世界自閉症啓発デーLight it up Blueを開催しました。
なんと6年連続好天に恵まれました!そして今年は雲一つない青空と星空の下での開催となりました。
プレイベントではとやまcocolo会さん主催の赤かぶ掘りと富大水内ゼミの学生さんによるワークショップで盛り上がりました。
その模様はこちらの写真でどうぞ。
さて、菅沼でのイベントは今年は日曜ということもあって、午後4時からスタートしました。
開催場所は五箇山菅沼合掌造り 食事処 与八さん。
「多様な見方を味方に~こんなに楽しい自閉症~」と題して開催しました。
第1部 自閉症体験・楽しく知ろう自閉症の世界では、富山大学人間発達科学部水内ゼミの皆さんが
自閉症のことを誰でも楽しく学べるようにいろいろなゲームで盛り上げてくれました。
左の写真は自閉症の方が描いたお菓子のパッケージ。一回見ただけでとっても正確に描けてしまう方なのです!
そして、富大人間発達科学部の水内豊和さんがゼミの皆さんのゲームを通しての学びをまとめてくださいました。
第2部は講演&おやじが語る自閉症の子ども自慢ということで、
最初に一般社団法人ぶれいん・ゆに~くすの伊藤あづささんの講演。
あづささんは自閉症の息子さんが生まれてから、これまでのことをとても詳しくお話くださいました。
あづささんの当日のお話のラインナップは次の通り。
・私のこと
・息子自慢をたっぷりと
・なぜ高槻に?
そして今
・Team幸太朗
あづささんの一貫した強い想いは「あたりまえを諦めない」
幸太朗さんを仙台から遠く離れた高槻で一人暮らしさせたのはいつまでも親と一緒は叶わないという思いからです。
知的障害があっても、自閉症でも、一人暮らしができるという「あたりまえ」を諦めたくなかったのです。
そうして、それを叶えてしまうところがあづささんのすばらしいところ。
きっと同じ思いを抱えている親御さんにとっては、どれだけ心強いことでしょう。
これから幸太朗さんがどんな自立の道を歩いていかれるのか楽しみです!
あづささんの講演に続くのは、おやじが語る自閉症の子ども自慢です。
お二人のお父さんが自閉症のお子さんの自慢話をしてくださいました。
お話してくださったのは、富山県発達障碍者支援センター「ほっぷ」の鈴木勇さんと
八木小児科の八木信一さん。
お父さんならではの視点でのお話に、うんうんと頷いている方もたくさんいらっしゃいました。
ボランティアで参加してくれたベトナム人学生もとても心に残ったと話していました。
そして、コーディネーターのめひの野園の東真盛さんからのスライドはこちら。
時間が足りず、お三方でのお話の時間がとても短くなってしまいました。
この続きはまた来年、ということで、来年以降の楽しみもできました。
こちらはゲームの時に水内ゼミの皆さんからシールを貼られるコーディネーターの東さん。
そして、日が暮れ、合掌造り集落が今年も青い光に包まれました。
来年も世界遺産五箇山菅沼合掌造り集落がこの優しい青い光に包まれる一日になりますように。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
地域国際化ステップアップセミナーin富山の開催ご報告
11月25日(金)に、サンシップとやまにて、一般財団法人自治体国際化協会主催の平成28年度地域国際化ステップアップセミナーが開催され、ダイバーシティとやまでは、地域コーディネート団体として、企画・運営にご協力させていただきました。
プログラムは次のとおりです。
セミナープログラム
■主催者あいさつ
一般財団法人自治体国際化協会 多文化共生部長
澤田 淳一 氏
■基調講演
「ダイバーシティとは(概論)」
一般財団法人ダイバーシティ研究所/代表理事
田村 太郎 氏
「ダイバーシティがもたらすメリット」
氷見市総務部参事/ヒューマン・リソース・マネージャー
内片 素子 氏
■パネルディスカッション
「多様性(ダイバーシティ)を生かしたまちづくりと地方創生とは」
パネリスト
○四日市市笹川地区協議会/教育文化部長
関島 博 氏
○大学コンソーシアムおおいた/事務局長代理
太神 みどり 氏
○京都外国人高齢者・障害者生活支援ネットワーク・モア、
東九条まちづくりサポートセンター/事務局長
村木 美都子 氏
○一般財団法人ダイバーシティ研究所/代表理事
田村 太郎 氏
○氷見市総務部参事/ヒューマン・リソース・マネージャー
内片 素子 氏
■グループワーク
「多様性を活かしたまちづくりを考える」
総合ファシリテーター/NGOダイバーシティとやま/副代表理事
柴垣 禎 氏
詳細はこちらをご覧ください。
当日の様子は次のとおりです。
『ダイバーシティな「見た目問題」でダルクって落語⁉』に登壇しました
2016年11月20日、南砺市福野文化創造センタヘリオスで開催された『ダイバーシティな「見た目問題」でダルクって落語⁉』のステージに登壇、ダイバーシティについての講演をさせていただきました。
Smiley Tomorrow~北陸から「見た目問題」を考える~さんの主催。顔面動静脈奇形という病気で生まれた河除静香さんの呼びかけで集まった4組がステージに上りました。
河除さんについては以前ブログで書かせてもらいましたので、ぜひお読みください。
4組のトップバッターは富山ダルクの皆さんによる和太鼓。
富山ダルクは薬物依存からの回復を目指すNPO法人です。
こちらも代表の林敦也さんのことをブログに書いていますので、お読みください。
ダルクさんの心に響く和太鼓のあとは、河除静香さんのことを取材したドキュメンタリーを制作した三升家小たつさんによる落語。
そして河除さんの魂のこもった迫力ある一人芝居と続きました。
三組のすばらしいパフォーマンスに続いてのダイバーシティの講演でした。
以下、観客の皆さんの感想を河除さんより送っていただきました。
◆ダイバーシティという言葉が必要な社会なんですね。その言葉が無くなるくらい、多様性のある社会が当たり前になっている日がくることを信じたいです。
◆「ダイバーシティ」の活動内容、初めて知りました。差別、私の中にもある…と思いました。ふつうって何だろう?あたりまえって何だろう…?まず想像してみる事から始めてみようと思います。思いをはせる。
◆宮田さんのプレゼン泣きました。ありがとう。
その後、第二部ではバリバラ特集ドラマ「悪夢」が上映され、最後に皆さんで記念撮影。
ダイバーシティの大切さを1人ひとりが感じることのできるすばらしい時間になりました。
主催の河除さんご夫妻、司会の高橋かずえさん、富山ダルクのみなさんに小たつさん、突然頼んだにも関わらずカメラマンを引き受けてくださった太田さん、舘さん、そしてご参加くださったみなさん、ステキな時間をどうもありがとうございました。
ごちゃまぜキャンプ開催のご報告
2016年9月3日~4日、奥飛騨温泉郷にてコミュニティハウスひとのま&めひの野園の東さん&ダイバーシティとやまで、子どもも大人も外国人も犬も参加したごちゃまぜキャンプを開催しました。
大人14名、ベトナムとネパールからの留学生が4名、中高生8名、小学生以下4名の30名と犬一匹が参加です。
社会福祉法人めひの野園さんの保養所をお借りしての開催です。こちらは岐阜県高山市にある平湯の保養所です。天然温泉であり、とても素晴らしいロケーションです。
そして。。。キャンプといえば、やっぱりバーベキュー♪
まずはテントを張って、火をおこすところからスタートです。
キャンプに慣れていない子どもたちは、キャンプに慣れている大人たちの動きに尊敬のまなざしを送ります。なんかカッコイイよね!って。
いつもは料理をしない子も、今日は料理をしている人たちの中に入ってお手伝いします。苦労しながらもジャガイモや人参の皮がむけて、「やった~」としたり顔。
涙を流しながら玉ねぎを刻む場面も見られましたが、みんな涙を流しながらも、とても楽しそうです。
そんなこんなでいろいろありながらも、バーベキューの準備が整い、いよいよBBQスタートです。
子どもたちも大人も、たくさんたくさんだったので、たくさんたくさんの肉と野菜が、どんどんどんどんみんなのお腹の中に。
今回のキャンプには留学生も参加していたのですが、この留学生、手際良く丸鶏をさばいたうえに、裏山で竹を取ってきたと思えば、その竹で串を作り、焼き鳥にしてくれました。すごい!すごい!
この留学生、ベトナムからの学生だったのですが、なんでもベトナムでは当たり前にやっていたことだそうで、手際のいいこといいこと。ベトナムでの日常的な風景が平湯で見ることができるなんて、ごちゃまぜキャンプって面白い!
こういう姿を見ることができるのも、子どもたちにとっては本当にいい経験になりますね。
牛肉を食べることができないというヒンドゥー教をバックボーンに持つ留学生もいたのですが、「ムスリムの人たちが豚肉を食べられないのは知っていたけど、おいしい牛肉を食べられないなんてかわいそう!」との声。「でも、バッファローは食べるよ。すごくおいしいよ」「ええ~?バッファローを食べるの?いったいどんな味?」といった会話も飛び交い、異なる食文化や宗教などのバックボーンを持つ人たちとの食事をする楽しさを、互いに楽しみ、味わいました。
小さな子どもたちの間では、ケンカも始まってしまいます。
でも、大人たちがそのケンカをいきなり止めに入ることはしないのです。子どもだったらケンカをするのは当たり前。あらあら始まっちゃったよという感じで、気にはしながらも、すぐに介入する、仲裁するということはしません。
そして、そのケンカをしている子どもたちのことを気にかけるているのは、ケンカをしている子どもたちよりも、ちょっと上の学年の子どもたち。見てます、見てます。
そうですね、私たちが子どもの頃(?)、ちょっと昔だったら当たり前だったよなって思うような、学年のちがう子どもたちの縦のつながり。それが自然に生まれ、ケンカしていた子どもたちもいつの間にか仲直りして、一緒に楽しそうに遊んでいます。
ことさら大人が関わったり深入りしなくても、子どもたちが持っている自然な力は、大自然の中では自然に引き出されていく、そんな時間が流れていきました。
今回のごちゃまぜキャンプのいいところは、細かなキャンプメニューのプログラムがないところでしょうか。
みんな、それぞれが、それぞれに、やりたいことをして過ごしています。
うんと話が盛り上がっている横で、子どもたちが花火をしたり、中学生や高校生が一緒に楽しく温泉に入ったり、寝転がって星を見上げたり、めったに見ることができないような一面を見せる人がいたり、大人も子どもも、そして、犬も楽しそうに走り回っていたり、その場はダイバーシティそのものといった感じです。
みんなで裸で一緒に温泉に入る文化はネパールやベトナムにはないんだねって、留学生たちの話を聞いて、びっくり驚く子どもたち。
逆に、みんなで一緒に裸になってお風呂に入るなんて、絶対無理だよっていう留学生。文化のちがいを肌で感じる子どもたちでした。
星座に詳しいネパール出身の留学生は、ネパールでは本当に星がきれいだという話を、寝転がりながら、星を見上げて話してくれます。満点の星空の中、天の川がくっきりと見えて、見える星の数が本当に半端ないのだそう。
私たちにとっては、奥飛騨の山の中で見る星のきらめきでも圧倒されちゃいますが、それより何倍も何倍もすごいと聞くと、想像が膨らみ、いったいどんなところなんだろうと、世界の大きさに思いが広がります。
そして、この日は月が見えなかったのですが、それぞれの国で月の中に見えるものがちがうらしく、それぞれの国の月では一体、何がいる?という話でも盛り上がりました。
キャンプをする中、ひとつひとつの場面で、ちょっとしたちがい、だけど大きなちがいを知ることができるとても貴重な機会になりました。
笑い声がいつまでも響く中、夜は更けていきました。
夜更けまで、尽きることなく話をしていた子どもたち。一夜明けても、みんな本当に元気です。子どもたちは、朝からスタックラインで盛り上がってます。大人も挑戦するものの、なかなかうまくいきません。気持ちはすっかり童心に戻った大人ですが、運動神経は子どもには戻れないみたいですね!
わいわいと遊んでいるうちにも朝ごはんの時間です。キャンプの朝は、やっぱり朝カレー。天然の調味料がふんだんに盛り込まれ、美味しいのなんの。
こちらは平湯、もちろん朝からのんびりと温泉に入って、リラックスしてくつろいでいる人もいます。
大人も子どもも、一緒にケイドロして思いっきり走ったり。参加した全員が、本当に心の奥のヒダヒダまでリラックスした時間を過ごしました。
そして、川での水遊びをしたり、平湯大滝へも行きました。
多様なバックボーンを持つ人たちと、寝食を共に、同じ時間を共有できるキャンプは、教室の中で机を並べて勉強するよりも、はるかにたくさんのことを学ぶことができそうですね。
1泊2日のごちゃまぜキャンプの中で、新たな出会いもたくさん生まれました。
国境を越えて友だちになった人、ケンカしていたけどすっかり仲良くなった子どもたち。
そのつながりは、今もしっかり続いています。
今回、このようなキャンプを開催できたのは、キャンプの場所をお世話してくださっためひの野園の東真盛さんのおかげでもあります。
東さん自身、めひの野園の利用者さんたちと、こちらで非日常を過ごす大切さを知っていらっしゃるからこそ、コミュニティハウスひとのまに集うさまざまな子どもたちや、富山で学ぶ留学生にもステキな時間を過ごしてほしいと、今回、この場所を提供してくださいました。東さん、本当にありがとうございました。
来年も皆さんとコラボしたごちゃまぜキャンプ、ぜひ開催したいと思っています。興味のある方は、ぜひお問い合わせくださいね。
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