活動報告

世界自閉症啓発デー Light It Up Blue 2026 in TOYAMA 開催のご報告

2026-04-07

毎年4月2日は世界自閉症啓発デー

ダイバーシティとやまでは富山県自閉症協会さんと一緒に2012年から毎年イベントを開催してきました。

今年でなんと15回目になります。

今年はふくしねっと工房代表取締役で居住支援法人株式会社あんどの代表でもある友野剛行さんに講師としてお入りいただき、「つながりは未来」というテーマでお話いただきました。

 

友野さんのお話にはいろんなヒントがたくさんありました。キーワードだけお伝えすると、例えば正義感の折り合いをつける、否定語から入らないチームを作る、支援力は空気感、自立とは依存先を増やすこと等々、みなさんに聞いていただきたい内容がたくさんあるので、ここでは文字に起こさずにYouTubeライブのURLをお伝えします。ぜひご覧になってみてください!

https://www.youtube.com/live/MTsgri9VHHg?si=IWH8HZQYfQkpw6rH

座談会のコーナーでは、NPO法人かもめのノート理事長の富野正宏さん、社会福祉法人野の草会こもれびの里主任の島田佳尚さん、NPO法人すずかぜ工房理事長の笹原健司さん、社会福祉法人射水福祉会射水市障がい者基幹相談支援センターセンター長の寺岡栄一さんにも入っていただきました。

ブルーライトアップされている富山城、環水公園、海王丸パークからの中継や、ADS当事者のさわいいっとくさんの詩の朗読もありました。

こちらもぜひYouTubeの方でご覧ください❣

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、事前に友野さんへの質問をお預かりしていて、そのQ&Aコーナーも入れる予定だったのですが、時間の関係でそこは友野さんがメッセージで送ってくださいました。こちらにも載せますので、ぜひお読みください。素敵なヒントがたくさん詰まっています。

友野さんへのQ&Aコーナー

Q.発達障害当事者同士でも障害がちがうと自分以外の障害についての認識が正しくなくて、傷つけあっている気がします。当事者同士が理解を深めるためにはどうしたらいいですか?

A.人間関係、傷つけあいながらでしか深まっていかない。ぼくらも同じ。ただ際限のない「傷」は心を壊す。だから、「傷つけあうから壁になって間に入る!」という関わりでなく、その理解が深まる過程での「傷」にも寄り添い、それを癒す立ち位置で見守ること。傷つけあうことそのものを否定したら、恋愛だって生まれないよ。

Q.広汎性発達障害の子どもがいます。親がなくなってからに備えてどんな準備をしたらいいですか?

A.「備える」ということは、いつ来るか分からない将来を起点にして、そこから逆算して今を規定するという発想だよね?それもあってもいいけど、大切なのは「今、ここ」。「今、ここ」の充実が、お子さんの人間関係や社会関係の深まりになり、失敗の積み重ねによる経験値の向上になり、さまざまな生活のバリエーションの広がりになる。それが結果として「将来への担保」になる。例えば30年前だったら、「親なき後は入所施設。今は50人待機だから、できるだけ多くその社会福祉法人に寄付をして、優先順位を上げてもらって」みたいなことを考えるお母さんが多かった。でもいまはどうだい?「親なき後」の時代、本当に入所施設が、あるいは今のグループホームの制度が、本当に残っていますか?先の見えない時代だからこそ、さまざまな生活のバリエーションを増やしておくこと。そのためには経験すること。その経験値は、本人だけのものではない。その方と短期間、関わってくれた「支援者」の経験値にもなる。そんな「わが子を知る経験者」が多数いれば、社会がどう転んでもどうにかなる。だからね。「今、ここ」が大事なんだよ。

Q.大人の発達障害者向けの朗読教室など、当事者が主催するイベントをやりたいけれど、なかなか長続きしません。どうしたら長く続けられますか?

A.長続きを目的にしなくてもいいんじゃないかな?結果として長く続くものはいろんな因果関係の中で、つまり出会いやきっかけによって、結果的に長く続いている。例えば今回のイベントも、最初から「10年続くための工夫」はしましたか?発起人的な役割だった人にも聞きました。「それ、いいね!よし、やろう!」それだけだったと思います。逆に長続きできなかったイベントに価値がないのかというとそうではない。そこでの出会いが、この先いろいろな場面で活かされていく。「あー今回あなたのおかげで助かった。でも、そもそものあなたとの出会いってどこだっけ?あぁ、あの時のイベントだ。懐かしいね!」これで十分じゃないですか?頭で考えるより、感性でとらえたものにそのまま乗る。ぼくはね。そういう時の感性って、自分の中から生まれるのでなく、もっと「大いなる何か」によって与えられたものだと思っているよ。だから失敗しても、ぼくのせいじゃないんだよ。「失敗」と捉えても、そこには何らかの「大いなる何か」にとっては意味のあることだったんだよ。

Q.これまで出会った中で、「この人、最高におもしろい!」と思った「ちがい」ってどんなものでしたか?

A.実は難しい質問だあぁ。これに対してストレートに答えるっていうことは、いわゆる「健常者」というものが実在する、と仮定しないと、そこからの距離が測れないんですよね。でもぼくはそうは思わないから、常に逆のベクトルもあると思っている。もしかしたらあの彼は「自分が大声を上げて机を叩けばみんなおびえてくれるのに、なんでこいつはヘラヘラして横で座っているの?」とぼくを見て面白がっているかも知れない。ぼくは普通すぎて、彼の行動に驚くことはないけどさ。それぞれがそれぞれの経験と価値観、さらには得意と不得意の中で、他者に対していろんな感情を持つ。ときに「おもしろがる」。だからぼくは「健常者」の立ち位置で、そこからの相手の「ちがい」を標本にして壁に飾るのが苦手なんです。珍しい昆虫の標本を眺めるのは好きですけどね。

Q.ちょっと困ったとき、友野さんは「助けて」ってどうやって出していますか?

A.ぼくも「助けて」が言えないんですよ。これは性格だから、特効薬がない。その中でできるとしたら「自分は『助けて』がいえない人間だ」ということを、まわりに認知してもらうしかないのです。それともうひとつ。「助けて」が言えない理由として、自分の中にもうひとつ「助けないでほしい」という気持ちがある場合も多いようです。とくに子育て。人に託せない気持ちが「助けて」を邪魔する。つねに自分の中で葛藤する。「助けて」は確かにあるのに、それだけじゃない。そういう場合は、逆の立場で考えてみるといいです。子どもの立場に立って。「ではあなたは、自分の一生をずっと支えることはできるのですか?」と。

Q.悩んでいる人に「これだけはやってみて」とこっそり背中を押すとしたら、どんなことをすすめますか?

A.とことん悩めばいいと思います。悩むこと自体は、その人の権利で、誰もそれを受け取ることはできないものです。悩んでいることを悲観しないことです。その上でお手伝いできることがあるとしたら、「悩みの整理」です。悩みのネタをカードに書いて、それをたくさんテーブルに置く。それを以下のように分類する。横軸が「すぐに解決可能⇔解決は長期的でめどが立たない」、縦軸が「危険を伴う重大な問題⇔ちょっと心が重たくなる程度の問題」。すると4つの部屋ができて強弱もできる。そして、「めどが立たないが、ちょっと心が重たくなる程度」の悩みを切り捨てる。代表的なものは「人の評価」とか。そして「すぐに解決可能で、危険を伴う重大な問題」だけに集中する。それが解決したら、残りのふたつの部屋のうち、どちかから着手するかを考える。ぜひやってみてください。心理カウンセラー的なアプローチでした。

Q.もし明日から「普通」という言葉がこの世からなくなったら、どんな社会になりますか?

A.哲学的な質問なので、哲学的に答えますね。「言葉=概念」が社会を作るのでなく、社会が「言葉=概念」を作るのです。社会が変わることで、「言葉=概念」も変わっていくのです。例えばですね。1925年、日本は大正デモクラシーの流れと運動を受けて「普通選挙法」が成立しました。それまでは25歳以上の男性で、納税額15円以上にしか国政選挙権が認められていなかった。それが「普通選挙法」では、納税額に関係なく選挙権があることが「普通」となったのです。でも25歳以上の男性のみでした。その時代はそれが「普通」だったのです。その当時の「普通」と今の「普通」は違いますよね?そして社会が「普通」の概念を作るのですよね。その当時は、男性のみの選挙権が「普通」の概念だったのです。社会がより違いを受け入れ包括的なものになれば、その時の「普通」が今と違ってくるのです。それがぼくの答えです。社会科学のお話しです。

Q.友野さんが宇宙とつながっていると感じる時はどんな時ですか

A.困難な状況に立った時です。宇宙はぼくに乗り越えられない困難は与えない。乗り越えられなかったとしても、そこに学びがあるからその困難を与えてくれている。人との出会いも含めてね。だから「出会わなければよかった人などいない」のです。そう思う時、宇宙に照らされている自分を、上から眺め渡すことができます。そしてそういう自分を作ることが、ぼくにとっては座禅であり瞑想。そして学習です。ぼくらの身体の細胞の中にはぼくらとまったく違う遺伝子配列を持つミトコンドリアが多数いて、これが細胞の在り方や存在(生かすか殺すか)を決定し、ミトコンドリアがエネルギーを生成し細胞に送る(それによってぼくらは生きている)際に生成されるバイオフォトンが、この身体性を超えて、他者や他の生物のバイオフォトンと常に共鳴関係にあり、量子論でいうところの「量子もつれ」や「量子トンネル効果」のような働きをする。なのでぼくらの「うれしい」「かわいい」という感情は、目の前の草花とも共鳴し合う。簡単にいえば、生命の波動ということなのですが、より厳密にいうと、生命体内のミトコンドリアの生成するバイオフォトンの波動の共鳴なのです。この総体を、ぼくらは「宇宙」と呼ぶのです。量子論と生物科学でした。

Q.友野さんはどんな成育歴でその域に至ったんですか?これから障害福祉に携わる人を増やす上でのヒントにしたいので知りたいです。

A.ぜひ本を読んでね(笑)。本の最後の部分は、それを隠さずに書いています。簡単にいえば、幼少期から「自分には生きる価値はない」という意識が強かったです。その上家庭環境も経済的に厳しく、毎日借金取りの取り立てに怯え、父親はアルコール依存、母親はノイローゼになる。人間嫌いの極致。花や虫や生き物だけが友だち。幼稚園や学校にはほとんど行かない。(でも教科書の丸暗記ができたので、成績だけはずっと良かった)障害を持つ仲間たちに会い、「(人間嫌いのぼくでも)彼らとならずっと一緒にいられる」と感じ、それが今でも続いている、というだけです。ヒントにならないでしょう(笑)。ヒントになるとしたら、資格や経験は、あまり関係ないということです。

#LIUB

#liubjapan2026

留学生向け多文化防災訓練カード&避難所設置ワークショップ開催のご報告

2025-10-12

2025年9月17日、富山国際学院に通う留学生&聴講生が多文化防災訓練カードと避難所設置ワークショップを体験しました。

講師は前日の避難所のジオラマ作りワークショップも担当してくださった長野の感環自然村の坂井公敦さんと静岡のCoActの渡嘉敷唯之さん。

まずは全員集まってスタートです。

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカで消防士や救命救急士として活躍していた坂井さんが学生たちに教えてくださった言葉は「”If you wait until you can do everything for everybody, instead of something for somebody, you’ll end up doing nothing for nobody.”」「みんなのためにすべてをできるようになるまで待っていたら、誰か一人のために何かをすることさえできず、結局は誰のためにも何もしないまま終わってしまう。」

この言葉を胸に、学生たちのワークショップが始まりました。

全部で60名近くの学生がいるので、避難所設置訓練と多文化防災訓練カードの2つのグループにわかれて、交代で両方のワークを行いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

避難所設置訓練のグループは、段ボールベッドと段ボールトイレを作るところからスタート。

 

 

 

 

 

 

 

 

寝心地はどうかな?                     4人で座っても全く壊れません!

 

講師の坂井さんもびっくりされていたのは、学生たちは説明書も読まずにスイスイベッドを組み立ててしまったこと。日本人はとにかくマニュアル通りにきちんと、という部分が強いのですが、外国人留学生は自分で考えて手を動かすことが得意。これは幼い時から、農業等の家の手伝いをするのが当たり前の環境にいるので、体や手を動かすのが得意な学生が多いことも大いに影響しているのかなと感じました。

 

一度に50人分作れる非常食作りも体験。回転ずしのアルバイトでご飯を混ぜているので、50人分もなんのその!

8リットルの水で1時間で作れることに、びっくりする学生も。

 

 

 

 

 

 

 

避難所で必要なものをみんなで考えます。

 

 

 

 

 

 

 

この日は会場に来るまでに車椅子を押してきてくれた学生もいて、どうやったら安全に避難できるか、急に避難しなければならなくなった時に、何を用意しておいたらいいか等、みんなで考えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多文化防災訓練カードのグループは更に少人数のグループにわかれて、カードゲームに取り組みました。

 

カードゲームでは、地震や台風が発生した時に、何が起きるのか、何を用意するのか等について各グループで話し合って発表しました。

 

 

 

 

 

そこで感じたことは、やはり幼い時から学校で防災教育を受けている日本の学生と持っている基礎情報が全然ちがうのだなということでした。

しかし、留学生が自分の力を発揮できるところ、予備知識がなくて苦戦するところ、そういうことがわかったのも、今回のワークショップをやった意義が大きいと感じました。

この多文化防災訓練カードは、より使いやすいものに改良して、全国の外国人住民の皆さんが使えるように作っていきたいと思っています。

この多文化防災訓練カードの作成は、共創の未来実行委員会とも一緒に取り組んでいく予定です。

今回のワークショップも、共創の未来とやま実行委員会との共催で開催しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月18日付け 北日本新聞                          富山新聞

 

 

 

 

 

 

多様な人が安心して過ごせる理想的な避難所を考える研修&ワークショップ開催のご報告

2025-09-18

2025年9月16日、ダイバーシティとやま×富山県自閉症協会×社会福祉法人くるみで、多様な人が安心して過ごせる理想的な避難所を考える研修&ワークショップを開催しました。

最初に話題提供として、高岡市の個別避難計画作成の取り組みについて高岡市社会福祉課の安田円香さん、医療的ケア児等の災害時支援について医療的ケア児等コーディネーターの松田瞳さんにお話いただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでなくても不自由な思いをする避難所。医療的ケア児ならなおさらです。松田さんは次のように締めくくられました。
  • 課題:
    • 一般的な避難所での受け入れ体制が不十分であること。
    • 福祉避難所が開設されるまでに時間を要すること。
    • 情報共有や個別支援計画が不足しており、家族に負担が集中する傾向があること。
    • 地域によって対応に大きな格差があること。
  • 対策:
    • 平時からの準備と地域連携が重要であること。
    • 誰も取り残さない防災を目指すこと。

続いての研修では、昨年も講師をしてくださった、長野の感環自然村の坂井公敦さんと静岡のCoActの渡嘉敷唯之さんに実際の避難所での多くの事例や避難所に必要なことをお話いただきました。避難所で必要なことは人によってちがう、あたりまえのことですが、でもこれがとても難しいのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

では、過ごしやすい理想的な避難所ってどんなところだろう。グループにわかれて、ジオラマで避難所作りをしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平面でやっている時とちがって、立体で考えることで、皆さんからいろいろなアイデアが次々に生まれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

避難所にグリーンがあったらみんな落ち着けるよね、とブロックでグリーンを作ったり、妊婦さんがくつろぐのにヨギボーがあったらいいよね、と粘土でクッションを作ったり、防音室をお祈りや一人でリラックスする時間に使うのに予約制にしたり、外に畑を作ったり、車から電源を取れるようにしたり、「あったらいいな」があちこちにあふれていて、実際の避難所作りのヒントがたくさん出ました。

最初はいちばんいいものを選ぼうと言っていたのですが、どのグループも皆さんで話し合いながら作っていくその過程でたくさんの素敵なアイデアが出て、全てのチームが素晴らしく、これはどこかを選ぶというのがおかしいねということになりました。そして、今日1回で終わりではなく、このワークを何度も重ねていくことで、過ごしやすい理想的な避難所に近づけることを感じました。

 

 

 

 

 

 

9月17日付 北日本新聞

渡嘉敷さんによる振り返り

 

このジオラマ作りのワークショップは、これからも改良を重ねてやっていきたいと思っています。
皆さんの住む地域でジオラマ作りのワークショップを企画されるときはお声がけください。


THE COLORS~人生に彩りを~  

2025-05-07

射水ケーブルネットワークの「THE COLORS~人生に彩りを~ 」という番組で

代表理事宮田の活動が取り上げられました。よかったらご覧ください。

https://www.imizu-vod.com/home/VidDetail?owner=user&id=10003677&channelname=IMZ

令和6年度の主な活動集

2025-03-31

令和6年度の主な活動集です。

2024年4月2日 

世界自閉症啓発デー Light it up Blue  in TOYAMA 2024

YouTubeライブ「災害とやさしい街づくり」開催

来賓トーク 新田八朗知事

トークリレー ダイバーシティ研究所田村太郎さん、フリーパーソナリティ車吉章さん、

コミュニティハウスひとのま宮田隼さん、社会福祉法人くるみ岡本久子さん他 

4月29日 

外国人の皆さんと考える「やさしいまちづくり」開催 

日時:4月29日(月・祝) 13:30~17:30
場所:救急薬品市民交流プラザQQPlaza 3階会議室   定員100名  入場無料
第1部 (13:30~14:40)  ムスリム女性と考えるやさしいまちづくり
ムスリム女性のためのまちの多文化保健室&ムスリム女性のための診察ガイドブック作成報告
ダイバーシティとやま 宮田妙子&柴垣禎
『ムスリム女性との座談会』
ファティン・アミラさん、白澤亜美菜さん、ファティマさん、ザハラさん&富山大学国際医療研究会KIK 宮澤正咲さん、辻和奏さん、石田瑞都さん&キャンナス高岡野村 長守加代子さん  +宮田妙子&コーディネーター柴垣禎
第2部 (14:50~16:20)  外国人住民の皆さんと考える「災害とやさしいまちづくり」
コーディネーター 田村太郎さん  ダイバーシティ研究所代表
パネリスト  サリム・マゼンさん  TMCとやまムスリムセンター代表/ クエン・タン・ダンさん 合同会社dandan 代表  /
ダルマ・ラマさん 富山ネパール文化交流協会代表 / 木口エルメス実さん 富山日伯友の会代表・防災士
第3部 パキスタンカレーの炊き出し体験(16:30~17:30) 富山国際社会団体の皆さんによる被災地でも大人気だったパキスタンカレーの炊き出し体験をしました。

 

7月20日

福井市ボランティアセンターさんのボランティア活動の入門講座講師

 

8月23日

共創のみらい富山第1回セミナー「外国人住民がもっと地域にとけこみ地域で活躍してもらうためには?」担当 於:射水市QQプラザ

 

9月16日 射水市リンクパーク ダイバーシティ×被災地支援 於:小杉町文化ホール

9月29日 射水市総合防災訓練でブース設置

 

10月29日(火)富山県防災危機管理センターにて「外国人や自閉症・発達障害の人たちがいる避難所運営を考える」セミナーを開催

 

12月1日 福井市総合ボランティアセンターにて、「災害時の外国人対応とやさしい日本語」講師

 

1月13日 射水市救急薬品市民交流プラザにおいて、災害時に助けあうため「できること・手伝ってHELPカード」作成ワークショップを開催

 

1月24日 共創の未来とやまシンポジウム

 

1月25日、26日 かめのり財団多文化共生ネットワーク会議

 

3月8日 公益社団法人ふくい市国際交流協会主催にて「外国人と一緒にやさしい日本語を考えよう!」

 

3月21日 まちスポとやま主催MEET UP EVENT にて事例報告

ムスリム女性のための診察ガイドブック Hospital Consultation Guide for Muslima

2025-01-19

ダイバーシティとやまでは「ムスリム女性のための診察ガイドブック」を作成しました。一緒に医療機関がムスリム女性を診察するときに気をつけてほしいことも載せています。PDF版を掲載しますので、ぜひご活用ください。

PDFはこちら↓

ムスリム女性のための診察ガイドブック

災害時に多様な人々がいる場合にどうやってそれぞれが助け合うことができるのかを考えるワークショップ開催のご報告

2025-01-15

災害時に多様な人々がいる場合に、どうやってそれぞれが助け合うことができるのかを考えるワークショップを2日にわたって開催しました。

2025年1月13日は射水市救急薬品市民交流プラザにおいて、災害時に助けあうため「できること・手伝ってHELPカード」作成ワークショップを開催しました。

当日は外国人住民(ベトナム、ネパール、パキスタンの皆さん)、自閉症スペクトラムの方やご家族支援者の方、行政の方、他にも災害時の避難所運営に関心のある方、年齢層は幼児から高齢者まで合わせて32名の皆さんにご参加いただきました。 講師は前回と同じく、長野県飯田市の坂井公淳さんと静岡市の渡嘉敷唯之さん。前回のセミナーの様子はこちらから→「外国人や自閉症・発達障害の人たちがいる避難所運営を考える」セミナー

まずは災害時に避難所でまたは自宅等で、一体どんなことが起きたのかを東日本大震災や能登半島地震の事例をたくさん紹介してもらいました。 パーソナルスペースが確保できない、あたたかい食べ物がない、そもそもアレルギーやビーガンで食べられるものがない等々、避難所での困りごとは本当にたくさんあります。

実際の避難所ではどういうことが起こるのか、被災地支援の経験豊富な講師のお2人から事例を交えながら学び合いました。例えばある避難所では外国人避難者のマナーが悪いと避難者間でピリピリした空気が漂っていました。でも、それは貼り紙に書いてある日本語のルールがわからなかっただけなのです。そこで、日本語も母語も両方わかる子が、母語に翻訳した貼り紙を貼り出すと、みんながルールを守るようになって、避難所の雰囲気もガラッと変わったと。またある避難所では、支援物資のパンを配る時に「あの人ジャムパンもらえたのに、なんで私はもらえないの?」等の不平不満の声が渦巻いていました。でも、パン配りを子どもたちがやるようになると、大人たちの表情が和らぎ、だれもそんな不平不満を言わなくなったそうです。そんな風に、誰もが「お客さん」ではなく、何かしらできることがある、そのできることを探そう、そして逆にこれを手伝ってほしいということがあったら、それもちゃんと伝えよう、ということで、皆さんでできることカード、ヘルプカードを書いて共有しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

避難所での様子を写真をたくさん見せてもらいながら聞きました。  みなさんからたくさん経験を話してもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できることカード、ヘルプカードについて      できあがったカードを持って。みなさん、ぜひ役立ててくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイバーシティとやまの柴垣さんによる振り返り  能登半島地震の炊き出しでも大好評だったマリックさんのカレー

 

 

 

14日は富山県防災危機管理センターで富山国際学院に通う約60名の学生たちと一緒に、災害時に大切な情報の入手の仕方や避難の方法を学び、災害時にお互いに助け合える災害サポーターになろう!としてグループで考えました。また災害時の便利グッズを見たり、身の回りにあるもので道具を作ったり、役に立つロープワークをやったりしました。
2日間を通して思ったことは、地域に住む多様な人々が、小さな「できること」を持ち寄れば、それはとても大きな力になる、ということ。
このワークショップはこれからもバージョンアップしてやっていこうと思っていますで、皆さんぜひご参加ください

「外国人や自閉症・発達障害の人たちがいる避難所運営を考える」セミナー開催のご報告

2024-10-31

10月29日(火)富山県防災危機管理センターにて「外国人や自閉症・発達障害の人たちがいる避難所運営を考える」セミナーを開催しました。

外国人キーパーソンの方、自閉症・発達障害の支援者の方、行政の方、防災士の方、NPOの方、合わせて31名の方が参加してくださいました。

「バブルガムから見える多様性」って何だろう?というイントロから始まるお話。

え?それって何?と感じることからこそ多様性への理解が深まります。

メジャーリーグの選手たちが試合中にガムを噛んでいることはよく知られていますが、アメリカではガムを噛みながら授業を受けてもいいとのこと。だから「いい」とか「悪い」とかではなく、これは文化の違いだったり習慣の違い、考え方の違いに過ぎません。ふだん自分たちが思っている普通は普通なのでしょうか。

今日の講義は、お二人の講師のお話とワークショップを中心に進められました。お一人はアメリカでの消防士、救命救急士の他、大リーグヤンキースや日米野球などでの通訳としても活躍されている坂井公淳さん。冒頭に大リーグの試合の時に選手たちが必ず噛んでいるガムが出てきたのも実際に坂井さんが現場にいて、選手たちが噛んでいるガムを参加者の皆さんに配ってくださったので、私たちもよりその雰囲気を実感!坂井さんは今、長野県飯田市で子どもたちが言語、国籍、障害の有無に関係なく集える(一社)感環自然村の代表もされています。

坂井さんからは災害時に思いを馳せて考える時間「災害時の多様性と付き合う”コツ”」として話をいただきました。多様性というと、難しく感じられる部分もありますが、子どもたちは多様性や違いに慣れるのがとても早い。例えば、坂井さんが主宰するプログラムに全盲の女の子が参加することになったとき、どう受け入れるか、プログラムに参加させてもいいのかどうか、子どもたちと相談しました。大人だとなかなか聞きにくいことであっても、子どもたちは素直にその子に聞いてみるという場面が多々あります。あるとき、その女の子の友だちが「どうして〇〇ちゃんは、いつもうつむいているの?」と聞きました。女の子は生まれたときから全盲なので、目の見えている人が、どういう姿勢で生活しているのか知りません。するとその友だちは「こんな姿勢なんだよ」と頭をエイっと持ち上げたのです。全盲のその子は、「そっか、みんなこんな姿勢でいるんだね」と知ることができたのです。そういうことがなかったら、その子はずうっとうつむいたままの日常を過ごすことになったかもしれません。大人は遠慮しがちでなかなか聞けないし、行動に移すこともできないことでも、子ども同士ならすっと乗り越えられる瞬間があります。

また、色とりどりのキャンドルを作るプログラムがあったとき、どうやって色の違いを全盲の女の子に教えたらいいのだろうと、大人だったら思い悩みます。するとブラジルの子どもたちは、こんなふうに全盲の女の子に色を説明しました。「これは夏の暑い日のあたたかい色だよ」と、女の子が想像できる色の説明をする。正しいとか正しくないということではなく、女の子が違いを理解できるよう説明の仕方を変えていくこと。 こうしたことは、大人が邪魔をしないで伸ばしていく工夫が必要なのです。当事者に合った方法で寄り添っていくことが求められているということ。 苦手意識の感情を持つことは止めることはできないけれど、それを出すか出さないかの出し方はコントロールできる。

自分ひとりでできなくとも、周りがサポートしてくれることもあります。例えば、坂井さんのお父さんは坂井さんが幼いときに交通事故で大けがをしましたが、お父さんがお母さんに唯一託した言葉は「交通事故を引き起こした相手のことは伝えないでくれ」ということでした。事故の相手を教えると、子どもたちは必ず相手を「憎む」という感情を持つ。子どもたちに憎むという感情を持たせたくない。お父さんはいつも他者のことを気にかける人でした。 このお父さんは本当にたくさんの財産を坂井さんに残してくれていて、小学校6年生の時にアラスカでのキャンプにも参加させてもらいました。このキャンプを通じて、言葉の違いは大きな違いではないということも実感します。自分と他者は違うのだから、違うということを理解しないとしんどくなる。言語よりも、もっともっと多くの違いがあることを体験させてもらったのです。

そして次のワーク「見た目だけで違うところと同じところを書き出してみる」 に移りました。・質問しないで書き出してみる ・質問して、そこからの情報を得る(ゆるいインタビュー) このワークからは、多様性と付き合うコツ、先入観を持たないことを学ぶことができました。 他者の違いはなかなかわからないことが多い。これは先入観がもたらすことで、これは避難所運営にも言えることです。先入観に凝り固まった中高年男性が運営者になると、独善的な避難所になり、どんどん過ごしづらくなっていくことが多い。 これを回避するためには、避難所の運営側に多様性をどれだけ持ち込めるかがカギなのです。障害者や外国人だけでなく、女性や乳幼児、多様な人たちが過ごしやすい避難所にするためには、多様な人が運営者側にいることがポイントになります。

参加者の皆さんそれぞれに気づきを残して、坂井さんのお話は終了。ここで、参加者の中の希望者の皆さんには防災危機管理センター屋上のヘリポートを見学していただきました。ここはなにしろ見晴らしがいいのです。晴れていたら立山連峰もくっきり見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真は日本語学校の学生たちと見学したときのもの)

 

休憩の後はもうお一人の講師、渡嘉敷唯之さんの講義とワークショップ。渡嘉敷さんは今後起きる災害に備え、介護福祉施設等の事業継続計画の策定や訓練、見直し等の運用まで含めた事業継続マネジメント体制の構築を行っている静岡市の株式会社Coactの代表取締役です。

 

 

 

 

 

 

 

渡嘉敷さんは実際の過去の避難所運営の話をたくさん盛り込んで、具体的なお話をたくさんしてくださいました。それに続いてのワーク、まずは「自閉症・発達障害のある方の避難所や避難生活について考えよう」

6つのグループに分かれてのワーク。(グループの中にはなるべく外国の方、行政の方、自閉症や発達障害の支援者の方に入ってもらうようにしました)課題について考えたあとは、やさしい避難所・避難生活に必要なことを話し合う時間。各グループでの話は時間を追うごとに盛り上がっていきました。富山市の藤井市長もお忙しい中、ワークに一部参加してくださいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて外国人の避難所での様子などについての講義の後で、二つ目のワーク「外国人の避難所や避難生活について考えよう」こちらも、困りごとについて話したあとで、何が必要かを話し合う時間になりました。

そして最後に、各グループで、外国人にとって必要なこと、自閉症・発達障害の人にとって必要なことを5つずつ書き出してもらい、皆さんの前で発表してもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

写真のような意見が出てきましたが(6グループ分ありますが、1枚だけご紹介)、何より大切だと思ったのは、今までつながりのなかった属性の人たちが平日の昼間からたくさんの意見を出し合っているということでした。非常時ではなく、平時から多様な皆さんと繋がりを持つことは、いざまさかの時に大変大切です。

 

こうしてワークが大変盛り上がり、最後のまとめの予定だったダイバーシティとやまの柴垣の持ち時間がほとんどなくなってしまいましたが、そこはわれらが柴垣さん。どうしても坂井さんや渡嘉敷さん、そして共催の富山県自閉症協会の東さんに聞いておきたいことを各グループからひとつずつ言ってもらい、そこに3人からお答えをいただくことで、皆さんとても納得した顔をされていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

以下はアンケートに書かれた皆さんの気づきです。

・知らない事が、まだまだあること
・さまざな人がいる中で自分も被災していると気が回らないこともあると思うが、そんなときこそ周りを見渡したいと思った。
・避難所における配慮すべきこと
・ハラル備蓄、障害者の家族や支援者のサポートの必要性
・平時から考える事
・逆に外国側のルールや避難時にどうするかを聞く
・避難所における要配慮者へ運営について
・自閉症や障がい者及び外国人に対して、個々での対応ももちろん大事ですが、理解し合う大切さも学びました。
・先入観を持たない・持っていないと自分では思っていても無意識のうちに持っている事を自覚しなければならないと感じた。
・話し合うことでの情報の共有、ひろがりがあった。
・日頃からのつながりが大切
・外国人については多少知識はあったが、自閉症等については知識がなかったので、こういう課題もあるのだと気がついた
・障害者も外国人も関係なく、普段からのつながりによりお互いを理解しておくことが大切だということ
・できないことを支援する。できることは、やってもらう。つまり、住民みんなで優しい避難所を作り上げていくといくこと、と理解しました。
・今!できることがたくさんあることを改めて感じました。自分にできることを見つけてどんどん行動していきたいと思います!
・外国人の方や自閉症の方と関わることがあっても、災害時だとどんなことが困るのか等しっかり向き合うことがなかったので、実際外国人の方や障害者施設などで自閉症の方達とお仕事で関わっている方の言葉や意見を聞くことが出来て勉強になった。 繋がることだけでなく、繋げてあげることが大切というお話がとても響くものがあった。 仕事上でも支援する際に自分の常識が必ずしも相手の常識には当てはまらないことを意識して支援するように心掛けているが、今日改めてその大切さを認識出来た。
ご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました!

実はこのセミナーは連続講座です。1月には外国人住民や、自閉症・発達障害の当事者の方々にも参加していただく予定にしています。坂井さん、渡嘉敷さんにももう一度お入りいただきます。さらに多様な皆さんが集まることで、どんな化学反応が起きるのか、とても楽しみにしています。

共創の未来セミナー「外国人住民がもっと地域に溶け込み、地域で活躍してもらうためには?」開催報告

2024-08-28

「誰もが個人として尊重される地域社会の実現へ」として共創の富山実行委員会が作られ、その第一回目のセミナー「外国人住民がもっと地域に溶け込み、地域で活躍してもらうためには?」が8月23日(金)に開催されました。

第1部は、外国人の地域住民を参画主体とした「外国人コミュニティ・リーダー(CL)制度」を構築され、福井県内で展開されている福井県国際交流協会の飯田隼人さんからお話をお聞きしました。制度立ち上げ以降、さまざまな紆余曲折や立ち行かない場面に直面しながらも、各コミュニティ・リーダーが動きやすいフィールドづくりに尽力されてきました。今では県や市が流す情報をそれぞれのコミュニティのSNSに流すだけではなく、自ら情報を集めてそれをSNS発信するのが習慣化しているそうです。コミュニティ・リーダーが自発的な活動を行い、県や市に依存した状態からは脱しています。能登半島地震の時も発災後20分でコミュニティ・リーダーによるテレビ電話会議が始まるなど、情報をスムーズに流す仕組みができていて、参考になることがたくさんありました。

第2部は、外国人住民、行政、自治会、学生も交えてのパネルディスカッションを行いました。ファシリテーターはダイバーシティとやま事務局長の柴垣禎、パネリストはNPO法人富山国際社会団体のナワブ・アリさん、合同会社ダンダン代表のクエン・タン・ダンさん、射水市市民生活部市民活躍・文化課交流促進係長の山崎綾子さん、太閤山地域振興会長の森田正範さん、富山大学国際医療研究会KIKの宮澤正咲さん、そして第一部の登壇者の飯田さんというメンバー。外国人住民、そして行政、自治会、学生、それぞれの立場の人に登壇してもらうことで、出席者の皆さんに新たな視点を見つけてもらいたいという気持ちもありました。パネリストのみなさんにはそれぞれの活動やその立ち位置から見えてくることをお話いただき、ディスカッションしました。

外国人住民のみならず、なぜ、日本の地域社会が不活性化しているのか、自治会は「外国人住民とは接点がない」云々や、行政機関は「外国人住民が増えることのより情報伝達が難しくなる」等のことが各地から報告されています。 しかしながら、今回登壇いただいたパネラーのみなさんからは、「従来型の同じイベントを繰り返しても地域は活性化しない」「コロナ禍を経て視点を真逆に移すことが出来て活性化した」「日本人が当たり前と思っていることは、そうではなくて新鮮なことだと気付かされた」「外国人ならではの視点を持つことで、地域の見え方や今後のあり方も変化していきそう」等といった発言をいただきました。 人の多様性に対応していくダイバーシティや多文化共生は、スローガンやキャッチコピーとしては、とてもわかりやすいし、誰もが同意するところかと思います。 ですが、いざ、実践となると、なかなか難しい場面も出てくるのも事実です。 そんな中、パネラーのお一人の現役医大生の宮澤さんが多文化共生に必要なこととしてパネルの最後に発言されたのは、「ご近所とのつながり」とのことでした。「PTAの古紙回収って何曜日ですか」 「古紙回収とPTAの関係がわかりません」 「整理券ってなんですか」云々 といったようなことは、 行政やら、企業が特別に介入すべきことではなくて、 地域社会で何とかしていこうよ! ということが一緒に暮らしていく中では大切です。今回のパネラーのパキスタンのアリさん、ベトナムのダンさんはそれぞれに、自分が暮らす町内で近所の人と関係を築いて来られました。アリさんが富山に来たばかりの30年前は近所の人と今のように仲良かったわけではありません。外国人が増えると犯罪も増えると心配する人もいたし、ゴミの出し方について指摘する人もいました。でも、一緒に防犯パトロールに出たり、側溝掃除に参加したり、ゴミの出し方は新たに越してきた人にはウルドゥ語で説明してあるものを作って町内会長さんと一緒に配りに行ったり、そういう地道な積み重ねで少しずつ「ご近所のつながり」を紡いできたのです。今では町内で頼られる存在になったアリさん。ダンさんも近所の人を招いてホームパーティをしたり、学校の行事には積極的に参加したり、つながりをとても大切にしています。太閤山地域振興会の森田さんは、地域振興会の柱に多文化共生を掲げています。でもそれは外国人との共生だけではなく、地域に住む障害者、高齢者、子どもたち、みんなひっくるめての多文化共生なんだとおっしゃいます。射水市の山崎さんも行政として、もっとやれることはないか、外国人キーパーソンの皆さんへの働きかけ、地域振興会への働きかけをこれからもっとやっていきたいとおっしゃいました。そして、前述の富大生の宮澤さんが知らないことを知るって楽しい!へー、知らなかった!おもしろい!を大切にしていきたい、というともすれば私たちが忘れがちな、「あ、そうだよね、出発点はそこだよね」という視点を思い出させてくれました。そして、みなさん「この地域で共に暮らす住民」として自ら実践されているのがとても印象的でした。

しかし、そうでない地域もまだまだたくさんあって、日本人と外国人住民の間に見えない壁ができているという現状も残念ながらあります。そこにどう踏み込んでいくのか、それにはやはり少しずつでもお互いを知ることから始めるという地道な方法が結局はいちばんなのではないかと思います。外国人住民が日本のルールや文化を知ることが大切というのはよく言われることですが、私たち日本人も外国人住民のことを知るのはとても大切だと思うのです。それは文化や習慣のことだけではありません。例えば、富山県の2024年上半期の輸出額総額は1401億円そのうち中古車の輸出額は435億円、全輸出額の3割を占めます。その中古車輸出の多くの部分に関わっているのが射水に住む外国人住民です。つまり、それは彼らが富山に多くの税金を納めているということなのです。彼らがたくさん納税しているのを私たち日本人側はどれだけの人が知っているでしょうか。そういうことも含めてお互いを知る、そして身近なご近所さんのつきあいから始める、それが地域社会に外国人住民が増えていく時に大事ではないかと思います。

ちなみに今回のセミナーの第3部では被災地の炊き出しでも大好評だったパキスタンカレーを食べながら、来場した皆さんと一緒に意見交換会でした。その場でも「富山に来てエジプトの人に初めて会いました!」「えー?そうなの?知らなかった!」「今度一緒に料理しましょう」等々いろんな声が聞こえてきました。

その声を聞きながら思ったことは、NGOダイバーシティとやまや今回の共創の未来実行委員会が大切にすべきは、お互いを知る第一歩の潤滑油的役割を担うことではないかと。まず知ってもらう、そしてそこで気づいた「あれ?」やモヤモヤを話し合う場を提供する、それを大切にしていきたいと思っています。

NHK富山の放送はこちら⇒https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20240824/3060017704.html

進む多国籍社会~外国人との共生を考える~ BBT報道「シンそう富山」

2024-07-02

富山テレビの報道番組で富山の多文化共生についてお話してきました。

https://youtu.be/EY6pweoIVR4?si=6TwprJhGkhitLT4m

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