11月, 2016年

ごちゃまぜキャンプ開催のご報告

2016-11-29

2016年9月3日~4日、奥飛騨温泉郷にてコミュニティハウスひとのま&めひの野園の東さん&ダイバーシティとやまで、子どもも大人も外国人も犬も参加したごちゃまぜキャンプを開催しました。

大人14名、ベトナムとネパールからの留学生が4名、中高生8名、小学生以下4名の30名と犬一匹が参加です。

社会福祉法人めひの野園さんの保養所をお借りしての開催です。こちらは岐阜県高山市にある平湯の保養所です。天然温泉であり、とても素晴らしいロケーションです。

 

そして。。。キャンプといえば、やっぱりバーベキュー♪

まずはテントを張って、火をおこすところからスタートです。

キャンプに慣れていない子どもたちは、キャンプに慣れている大人たちの動きに尊敬のまなざしを送ります。なんかカッコイイよね!って。

いつもは料理をしない子も、今日は料理をしている人たちの中に入ってお手伝いします。苦労しながらもジャガイモや人参の皮がむけて、「やった~」としたり顔。

涙を流しながら玉ねぎを刻む場面も見られましたが、みんな涙を流しながらも、とても楽しそうです。

そんなこんなでいろいろありながらも、バーベキューの準備が整い、いよいよBBQスタートです。

 

 

 

 

 

 

 

 

子どもたちも大人も、たくさんたくさんだったので、たくさんたくさんの肉と野菜が、どんどんどんどんみんなのお腹の中に。

今回のキャンプには留学生も参加していたのですが、この留学生、手際良く丸鶏をさばいたうえに、裏山で竹を取ってきたと思えば、その竹で串を作り、焼き鳥にしてくれました。すごい!すごい!

この留学生、ベトナムからの学生だったのですが、なんでもベトナムでは当たり前にやっていたことだそうで、手際のいいこといいこと。ベトナムでの日常的な風景が平湯で見ることができるなんて、ごちゃまぜキャンプって面白い!

こういう姿を見ることができるのも、子どもたちにとっては本当にいい経験になりますね。

牛肉を食べることができないというヒンドゥー教をバックボーンに持つ留学生もいたのですが、「ムスリムの人たちが豚肉を食べられないのは知っていたけど、おいしい牛肉を食べられないなんてかわいそう!」との声。「でも、バッファローは食べるよ。すごくおいしいよ」「ええ~?バッファローを食べるの?いったいどんな味?」といった会話も飛び交い、異なる食文化や宗教などのバックボーンを持つ人たちとの食事をする楽しさを、互いに楽しみ、味わいました。

 

小さな子どもたちの間では、ケンカも始まってしまいます。

でも、大人たちがそのケンカをいきなり止めに入ることはしないのです。子どもだったらケンカをするのは当たり前。あらあら始まっちゃったよという感じで、気にはしながらも、すぐに介入する、仲裁するということはしません。

そして、そのケンカをしている子どもたちのことを気にかけるているのは、ケンカをしている子どもたちよりも、ちょっと上の学年の子どもたち。見てます、見てます。

そうですね、私たちが子どもの頃(?)、ちょっと昔だったら当たり前だったよなって思うような、学年のちがう子どもたちの縦のつながり。それが自然に生まれ、ケンカしていた子どもたちもいつの間にか仲直りして、一緒に楽しそうに遊んでいます。

ことさら大人が関わったり深入りしなくても、子どもたちが持っている自然な力は、大自然の中では自然に引き出されていく、そんな時間が流れていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のごちゃまぜキャンプのいいところは、細かなキャンプメニューのプログラムがないところでしょうか。

みんな、それぞれが、それぞれに、やりたいことをして過ごしています。

うんと話が盛り上がっている横で、子どもたちが花火をしたり、中学生や高校生が一緒に楽しく温泉に入ったり、寝転がって星を見上げたり、めったに見ることができないような一面を見せる人がいたり、大人も子どもも、そして、犬も楽しそうに走り回っていたり、その場はダイバーシティそのものといった感じです。

みんなで裸で一緒に温泉に入る文化はネパールやベトナムにはないんだねって、留学生たちの話を聞いて、びっくり驚く子どもたち。

逆に、みんなで一緒に裸になってお風呂に入るなんて、絶対無理だよっていう留学生。文化のちがいを肌で感じる子どもたちでした。

星座に詳しいネパール出身の留学生は、ネパールでは本当に星がきれいだという話を、寝転がりながら、星を見上げて話してくれます。満点の星空の中、天の川がくっきりと見えて、見える星の数が本当に半端ないのだそう。

私たちにとっては、奥飛騨の山の中で見る星のきらめきでも圧倒されちゃいますが、それより何倍も何倍もすごいと聞くと、想像が膨らみ、いったいどんなところなんだろうと、世界の大きさに思いが広がります。

そして、この日は月が見えなかったのですが、それぞれの国で月の中に見えるものがちがうらしく、それぞれの国の月では一体、何がいる?という話でも盛り上がりました。

キャンプをする中、ひとつひとつの場面で、ちょっとしたちがい、だけど大きなちがいを知ることができるとても貴重な機会になりました。

笑い声がいつまでも響く中、夜は更けていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

夜更けまで、尽きることなく話をしていた子どもたち。一夜明けても、みんな本当に元気です。子どもたちは、朝からスタックラインで盛り上がってます。大人も挑戦するものの、なかなかうまくいきません。気持ちはすっかり童心に戻った大人ですが、運動神経は子どもには戻れないみたいですね!

わいわいと遊んでいるうちにも朝ごはんの時間です。キャンプの朝は、やっぱり朝カレー。天然の調味料がふんだんに盛り込まれ、美味しいのなんの。

こちらは平湯、もちろん朝からのんびりと温泉に入って、リラックスしてくつろいでいる人もいます。

大人も子どもも、一緒にケイドロして思いっきり走ったり。参加した全員が、本当に心の奥のヒダヒダまでリラックスした時間を過ごしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、川での水遊びをしたり、平湯大滝へも行きました。

多様なバックボーンを持つ人たちと、寝食を共に、同じ時間を共有できるキャンプは、教室の中で机を並べて勉強するよりも、はるかにたくさんのことを学ぶことができそうですね。

1泊2日のごちゃまぜキャンプの中で、新たな出会いもたくさん生まれました。

国境を越えて友だちになった人、ケンカしていたけどすっかり仲良くなった子どもたち。

そのつながりは、今もしっかり続いています。

 

今回、このようなキャンプを開催できたのは、キャンプの場所をお世話してくださっためひの野園の東真盛さんのおかげでもあります。

東さん自身、めひの野園の利用者さんたちと、こちらで非日常を過ごす大切さを知っていらっしゃるからこそ、コミュニティハウスひとのまに集うさまざまな子どもたちや、富山で学ぶ留学生にもステキな時間を過ごしてほしいと、今回、この場所を提供してくださいました。東さん、本当にありがとうございました。

来年も皆さんとコラボしたごちゃまぜキャンプ、ぜひ開催したいと思っています。興味のある方は、ぜひお問い合わせくださいね。

 

 

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