4月, 2026年

世界自閉症啓発デー Light It Up Blue 2026 in TOYAMA 開催のご報告

2026-04-07

毎年4月2日は世界自閉症啓発デー

ダイバーシティとやまでは富山県自閉症協会さんと一緒に2012年から毎年イベントを開催してきました。

今年でなんと15回目になります。

今年はふくしねっと工房代表取締役で居住支援法人株式会社あんどの代表でもある友野剛行さんに講師としてお入りいただき、「つながりは未来」というテーマでお話いただきました。

 

友野さんのお話にはいろんなヒントがたくさんありました。キーワードだけお伝えすると、例えば正義感の折り合いをつける、否定語から入らないチームを作る、支援力は空気感、自立とは依存先を増やすこと等々、みなさんに聞いていただきたい内容がたくさんあるので、ここでは文字に起こさずにYouTubeライブのURLをお伝えします。ぜひご覧になってみてください!

https://www.youtube.com/live/MTsgri9VHHg?si=IWH8HZQYfQkpw6rH

座談会のコーナーでは、NPO法人かもめのノート理事長の富野正宏さん、社会福祉法人野の草会こもれびの里主任の島田佳尚さん、NPO法人すずかぜ工房理事長の笹原健司さん、社会福祉法人射水福祉会射水市障がい者基幹相談支援センターセンター長の寺岡栄一さんにも入っていただきました。

ブルーライトアップされている富山城、環水公園、海王丸パークからの中継や、ADS当事者のさわいいっとくさんの詩の朗読もありました。

こちらもぜひYouTubeの方でご覧ください❣

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、事前に友野さんへの質問をお預かりしていて、そのQ&Aコーナーも入れる予定だったのですが、時間の関係でそこは友野さんがメッセージで送ってくださいました。こちらにも載せますので、ぜひお読みください。素敵なヒントがたくさん詰まっています。

友野さんへのQ&Aコーナー

Q.発達障害当事者同士でも障害がちがうと自分以外の障害についての認識が正しくなくて、傷つけあっている気がします。当事者同士が理解を深めるためにはどうしたらいいですか?

A.人間関係、傷つけあいながらでしか深まっていかない。ぼくらも同じ。ただ際限のない「傷」は心を壊す。だから、「傷つけあうから壁になって間に入る!」という関わりでなく、その理解が深まる過程での「傷」にも寄り添い、それを癒す立ち位置で見守ること。傷つけあうことそのものを否定したら、恋愛だって生まれないよ。

Q.広汎性発達障害の子どもがいます。親がなくなってからに備えてどんな準備をしたらいいですか?

A.「備える」ということは、いつ来るか分からない将来を起点にして、そこから逆算して今を規定するという発想だよね?それもあってもいいけど、大切なのは「今、ここ」。「今、ここ」の充実が、お子さんの人間関係や社会関係の深まりになり、失敗の積み重ねによる経験値の向上になり、さまざまな生活のバリエーションの広がりになる。それが結果として「将来への担保」になる。例えば30年前だったら、「親なき後は入所施設。今は50人待機だから、できるだけ多くその社会福祉法人に寄付をして、優先順位を上げてもらって」みたいなことを考えるお母さんが多かった。でもいまはどうだい?「親なき後」の時代、本当に入所施設が、あるいは今のグループホームの制度が、本当に残っていますか?先の見えない時代だからこそ、さまざまな生活のバリエーションを増やしておくこと。そのためには経験すること。その経験値は、本人だけのものではない。その方と短期間、関わってくれた「支援者」の経験値にもなる。そんな「わが子を知る経験者」が多数いれば、社会がどう転んでもどうにかなる。だからね。「今、ここ」が大事なんだよ。

Q.大人の発達障害者向けの朗読教室など、当事者が主催するイベントをやりたいけれど、なかなか長続きしません。どうしたら長く続けられますか?

A.長続きを目的にしなくてもいいんじゃないかな?結果として長く続くものはいろんな因果関係の中で、つまり出会いやきっかけによって、結果的に長く続いている。例えば今回のイベントも、最初から「10年続くための工夫」はしましたか?発起人的な役割だった人にも聞きました。「それ、いいね!よし、やろう!」それだけだったと思います。逆に長続きできなかったイベントに価値がないのかというとそうではない。そこでの出会いが、この先いろいろな場面で活かされていく。「あー今回あなたのおかげで助かった。でも、そもそものあなたとの出会いってどこだっけ?あぁ、あの時のイベントだ。懐かしいね!」これで十分じゃないですか?頭で考えるより、感性でとらえたものにそのまま乗る。ぼくはね。そういう時の感性って、自分の中から生まれるのでなく、もっと「大いなる何か」によって与えられたものだと思っているよ。だから失敗しても、ぼくのせいじゃないんだよ。「失敗」と捉えても、そこには何らかの「大いなる何か」にとっては意味のあることだったんだよ。

Q.これまで出会った中で、「この人、最高におもしろい!」と思った「ちがい」ってどんなものでしたか?

A.実は難しい質問だあぁ。これに対してストレートに答えるっていうことは、いわゆる「健常者」というものが実在する、と仮定しないと、そこからの距離が測れないんですよね。でもぼくはそうは思わないから、常に逆のベクトルもあると思っている。もしかしたらあの彼は「自分が大声を上げて机を叩けばみんなおびえてくれるのに、なんでこいつはヘラヘラして横で座っているの?」とぼくを見て面白がっているかも知れない。ぼくは普通すぎて、彼の行動に驚くことはないけどさ。それぞれがそれぞれの経験と価値観、さらには得意と不得意の中で、他者に対していろんな感情を持つ。ときに「おもしろがる」。だからぼくは「健常者」の立ち位置で、そこからの相手の「ちがい」を標本にして壁に飾るのが苦手なんです。珍しい昆虫の標本を眺めるのは好きですけどね。

Q.ちょっと困ったとき、友野さんは「助けて」ってどうやって出していますか?

A.ぼくも「助けて」が言えないんですよ。これは性格だから、特効薬がない。その中でできるとしたら「自分は『助けて』がいえない人間だ」ということを、まわりに認知してもらうしかないのです。それともうひとつ。「助けて」が言えない理由として、自分の中にもうひとつ「助けないでほしい」という気持ちがある場合も多いようです。とくに子育て。人に託せない気持ちが「助けて」を邪魔する。つねに自分の中で葛藤する。「助けて」は確かにあるのに、それだけじゃない。そういう場合は、逆の立場で考えてみるといいです。子どもの立場に立って。「ではあなたは、自分の一生をずっと支えることはできるのですか?」と。

Q.悩んでいる人に「これだけはやってみて」とこっそり背中を押すとしたら、どんなことをすすめますか?

A.とことん悩めばいいと思います。悩むこと自体は、その人の権利で、誰もそれを受け取ることはできないものです。悩んでいることを悲観しないことです。その上でお手伝いできることがあるとしたら、「悩みの整理」です。悩みのネタをカードに書いて、それをたくさんテーブルに置く。それを以下のように分類する。横軸が「すぐに解決可能⇔解決は長期的でめどが立たない」、縦軸が「危険を伴う重大な問題⇔ちょっと心が重たくなる程度の問題」。すると4つの部屋ができて強弱もできる。そして、「めどが立たないが、ちょっと心が重たくなる程度」の悩みを切り捨てる。代表的なものは「人の評価」とか。そして「すぐに解決可能で、危険を伴う重大な問題」だけに集中する。それが解決したら、残りのふたつの部屋のうち、どちかから着手するかを考える。ぜひやってみてください。心理カウンセラー的なアプローチでした。

Q.もし明日から「普通」という言葉がこの世からなくなったら、どんな社会になりますか?

A.哲学的な質問なので、哲学的に答えますね。「言葉=概念」が社会を作るのでなく、社会が「言葉=概念」を作るのです。社会が変わることで、「言葉=概念」も変わっていくのです。例えばですね。1925年、日本は大正デモクラシーの流れと運動を受けて「普通選挙法」が成立しました。それまでは25歳以上の男性で、納税額15円以上にしか国政選挙権が認められていなかった。それが「普通選挙法」では、納税額に関係なく選挙権があることが「普通」となったのです。でも25歳以上の男性のみでした。その時代はそれが「普通」だったのです。その当時の「普通」と今の「普通」は違いますよね?そして社会が「普通」の概念を作るのですよね。その当時は、男性のみの選挙権が「普通」の概念だったのです。社会がより違いを受け入れ包括的なものになれば、その時の「普通」が今と違ってくるのです。それがぼくの答えです。社会科学のお話しです。

Q.友野さんが宇宙とつながっていると感じる時はどんな時ですか

A.困難な状況に立った時です。宇宙はぼくに乗り越えられない困難は与えない。乗り越えられなかったとしても、そこに学びがあるからその困難を与えてくれている。人との出会いも含めてね。だから「出会わなければよかった人などいない」のです。そう思う時、宇宙に照らされている自分を、上から眺め渡すことができます。そしてそういう自分を作ることが、ぼくにとっては座禅であり瞑想。そして学習です。ぼくらの身体の細胞の中にはぼくらとまったく違う遺伝子配列を持つミトコンドリアが多数いて、これが細胞の在り方や存在(生かすか殺すか)を決定し、ミトコンドリアがエネルギーを生成し細胞に送る(それによってぼくらは生きている)際に生成されるバイオフォトンが、この身体性を超えて、他者や他の生物のバイオフォトンと常に共鳴関係にあり、量子論でいうところの「量子もつれ」や「量子トンネル効果」のような働きをする。なのでぼくらの「うれしい」「かわいい」という感情は、目の前の草花とも共鳴し合う。簡単にいえば、生命の波動ということなのですが、より厳密にいうと、生命体内のミトコンドリアの生成するバイオフォトンの波動の共鳴なのです。この総体を、ぼくらは「宇宙」と呼ぶのです。量子論と生物科学でした。

Q.友野さんはどんな成育歴でその域に至ったんですか?これから障害福祉に携わる人を増やす上でのヒントにしたいので知りたいです。

A.ぜひ本を読んでね(笑)。本の最後の部分は、それを隠さずに書いています。簡単にいえば、幼少期から「自分には生きる価値はない」という意識が強かったです。その上家庭環境も経済的に厳しく、毎日借金取りの取り立てに怯え、父親はアルコール依存、母親はノイローゼになる。人間嫌いの極致。花や虫や生き物だけが友だち。幼稚園や学校にはほとんど行かない。(でも教科書の丸暗記ができたので、成績だけはずっと良かった)障害を持つ仲間たちに会い、「(人間嫌いのぼくでも)彼らとならずっと一緒にいられる」と感じ、それが今でも続いている、というだけです。ヒントにならないでしょう(笑)。ヒントになるとしたら、資格や経験は、あまり関係ないということです。

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