辻安全食品 辻幸一郎さん講演のご報告
10月3日、富山市中部コミュニティセンターに、辻安全食品の辻幸一郎社長をお迎えし、「JALやANAの国際線でアレルギー完全対応の機内食をプロデュース、ホテルや全国の病院や保育園にもアレルギー完全対応食品を納入し、子どもたちの夢を広げ続けている辻安全食品(株) 辻幸一郎社長講演会」を開催しました!
「お産の学校&ダイバーシティとやまが初コラボ!」でもあります。
みなさん、食物アレルギーってありますか?「食べ物に不自由してるんだー」「かわいそうだなー」とか、ちょっと他人事風な人、「自分は花粉アレルギーです。その季節はとても辛いです」という方もいらっしゃるでしょう。今回は、こうしたアレルギーに長年、食品という観点から取り組んでいらっしゃる辻さんからのお話会なのです。
辻さんが経営なさっている会社は、食物アレルギーに完全対応した各種メニューを提供し、外
また、系列会社では、シックハウスに対応した建築も行う
当日は、食に関心の高いママや、お子さんがアレルギーで困っていらっしゃるママが中心に参加されました。とても熱心です。
辻さんのお話を熱心に聴く参加者の皆さん
辻安全食品は、「アレルギーで良かった」を会社のコンセプトにしています。
アレルギーで良かったってどういうこと?アレルギーですごく困っているのに、って普通は思いますよね。
実は、自分のアレルギーに気付いて、それを意識した生活をすることで、より健康に生きていくことができるのです。そんな話をいただきました。
アレルギーのあるものを食べていると、身体の中で最も基礎代謝量の多い肝臓の働きが悪くなるとのことです。肝臓っていうと、お酒を飲み過ぎるとガンマgtpが増えるとか、物言わぬ臓器とか、肝硬変とか…ちょっとドキドキしてきますね。
肝臓が炎症を起こすと、それを守ろうとして周りに脂肪が着く。下腹部に脂肪がたっぷりついている方は実は身体に合わないものを食べている可能性がとっても高いとのことです。えーっ、高カロリー、食べ過ぎじゃないんだ!そして、アレルギーに気付いていない場合は、知らず知らずに内蔵に負担がかかって、それが原因で、他の病気を発症していることだって本当にたくさんあるそうです。アレルギー、あなどりがたし。
辻さんご本人を、調べてみたところ、卵にものすごく高いアレルギー反応を示したそうです。
それまでは牛丼には必ず生卵を入れるほどの大の卵好き。「こんなに好きなのに…」
けれど、自分自身に卵のアレルギーがあるとわかってから、卵を遠ざけた食生活を心がけました。するとどうでしょう。どうなったと思いますか?なんと、それまで、83キロあった体重がみるみる20キロも減りました。特にダイエットも運動もしていないのにです。今、辻さんはウエスト69センチ。男性では一番スリムなサイズのジーンズが履ける体型です。アレルギーの食材を摂取しないだけで、脂肪の蓄積が減ったということを、ご自身の体験からお話してくださいました。
「僕たち男の子・・・・」でお馴染みの(古っ)ビッグスター、ご存じですよね。御年60歳にも関わらず、腹筋が割れてとてもスマートな林檎殺人事件のあのお方。
彼は納豆をはじめとする豆類に高いアレルギー反応があったとのことでした。それで食事から豆類を抜いたところ、あっという間にベスト体型になったとのことです。
納豆。身体にいいと言われる典型的食材の納豆。それを避けた方が彼には良かった。つまり、一般的に身体にいいと言われているものが全ての人に当てはまるわけでは決してない、ということなのです。自分にとってアレルギーのないものを食べていれば、無理なダイエットをしなくても、自然にベスト体型になれるなんて、ホントにステキなお話ですよね。
今は753検診という言葉もあるとのことです。
つまり3歳、5歳、7歳の753の時にアレルゲンを検査しておいて、それがアレルギーが発症しないように口に入れるものを気をつけていこうという、いわば第0次医療です。みんながこの検査を受けるようになって自分のアレルゲンを知れば、一生健康で暮らしていけるということです。
自分が何にアレルギーがあるかを知って、それに対処した生活をしていけば、アレルギーだけでなく他の病気に発症する率はうんと低くなるそうです。
だから「アレルギーで良かった」が、辻安全食品のコンセプトなのです。
私たちが無意識に口に入れているもの、その中には農薬まみれのものもたくさんありますよね。今では一般的になってきていますが、ポストハーベストで作業員がガスマスクをつけて作業をしている、そんな食べ物を平気で口にしているという現実。
牛乳だって、欧米では殺菌してあるものは出しません。日本の学校給食はどうでしょう?そもそも日本人が牛乳を摂取することに警鐘を鳴らしている方も多々いらっしゃいます。
成長ホルモンがたっぷり含まれているものを食べているせいで、今、子どもたちの身体はどうなっているか?小学校の低学年で生理になったり、幼稚園の時に歯が全部生え変わってしまったり…。いろんな影響が出ているとのことです。
また、グルテンカゼインの除去食で、落ち着きなく動き回っていた子が落ち着いて席についていられるようになった。目を合わせられなかった子がちゃんと目を見てカメラ目線で写真を撮れるようになった…。今まで、脳が原因と言われていたことが、実は腸が原因だった、そう思える事例が実にたくさん生まれているとのことです。
私達の腸は本当に賢い!ということです。
私達の小腸の表面積は子どもでもテニスコート一面分の広さ。大人だったら1.5面~2面の広さがあります。
食べ物由来でアレルギーの症状が身体の一部に出ている時、そこだけにステロイドを塗って一時的によくなったとしても、それは本当に付け刃。
テニスコートの広さのある小腸がやられているのに、症状の出ている体の表面にだけ薬を塗って、何の意味があるでしょう?辻さんが真摯に問いかけます。
私達の小腸に住んで様々な外敵と戦ってくれているのがビフィズス菌をはじめとする腸内細菌。なんと腸内細菌は38億歳だそうです。原始の海から綿々と続く命の連なり。
私達人類が生きてきた歴史は、せいぜい数百万年単位。桁のちがう腸内細胞の方が、ずっとずっと環境に適合していて賢いということです。
腸内細菌がちゃんと働いて、腸が健康な状態なら、私達の身体はちょっとやそっとのことではへこたれないのです。
でも、残念ながら、今、私たちの現代社会では、腸内細菌を働かせないような生活になっているとのこと。
赤ちゃんの時は、なんでもペロペロ舐めて、腸にいろいろな菌を住まわせることで、健全な腸の状態になっていくのが正常な状態。
それが、なんでも「清潔清潔」といって、ほぼ無菌状態のまま。
これではちゃんと腸内細菌の働く腸の状態にはなりません。防腐剤はじめ、食品添加物もそうです。防腐剤がテンコ盛りの食品は、腐らないのですから、これが腸に届いても、腸内細菌は戦う必要がなくて、ぜんぜん働かなくなります。
腸内細菌を働かせるためには、ちゃんと腐るものを食べなくてはいけないのです。なるほど、納得です。
約1000兆個も私達の身体の中にいる38億歳の腸内細菌というご先祖様を、私達は大事にしなければなりませんね。
では、私たちは、そのために、何をすればいいのでしょうか?
辻さんは仰います。「そのためには何も特別なものを食べる必要はありません」と。
日本には古くから「身土不二 一物全体」という言葉があります。
身土不二は、身体と土(環境)は一体ですよ、ということです。地産地消と言えばわかりやすいかもしれません。
例えば、エスキモーがアザラシを赤道直下で食べていたとしたら、あっという間に高脂血症になってしまうでしょう。アラスカで食べることと赤道直下で食べることは、同じ食べ物を食べるといってもまったく異なる現象になるわけです。
地産地消でなるべく手のかかっていないものをいただく。
そして、一物全体。一つのものを丸ごと食べるのがいい。葉付きの根菜なら葉も食べることが大切です。
でも、ここで忘れていけないのが、そう、自分のアレルギーになるものを食べないこと。
いくら栄養的に優れていても、自分がアレルギーがあるものを食べては元も子もありません。
自分のアレルゲンを知り、それを除いて「身土不二 一物全体」を心がける。
そうすることで私達のえらいご先祖様、38億歳の腸内細菌はフルに活動して、私達の身体を守ってくれる。そんな大切なことを知ることのできた、今回の辻さんの講演でした。
来てくださった皆さんからは、「お友だちにも聴かせたかった~」というお声をたくさんいただきましたので、また第2弾も考えたいと思います。
どうぞお楽しみに♪
辻安全食品さんでは、乳、卵、小麦、落花生、そば、かに、えびはもちろん、アレルギー特定原材料27品目を使わないアレルギー対応食品を多数取り揃えてありますので、一度ぜひホームページをご覧になってくださいね。
最後になりましたが、熱い講演をしてくださった辻さん、そして一緒に主催してくれたお産の学校さんと、協力してくれたオフィスブラッシュアップさんに心から感謝します。
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