ダイバーシティ・カフェvol.5 開催のご報告
10月24日(金)に、今回は会場を変え、高岡市のコミュニティハウスひとのまさんにて、第5回のダイバーシティ・カフェを開催しました。
今回の語り部は看護師であり、富山で和漢薬の原料となる植物の栽培を手がける「プロジェクト阿羅漢」の仕掛人であり、薬都富山に向け、精力的に動き続けている高橋太郎さん。
高岡市のコミュニティハウスひとのまでの開催も、やはり、ここでなくては!ということは、みなさん、よくご存じのことかと思います。
高橋さんのこれまでの歩みはこちらのブログ記事もご覧ください。
高橋さんは、漢方が持つ力強さを、身をもって感じています。
西洋医学に見放された人たちが、漢方薬に目を転じることで快方に向かっていく現場に数多く直面してきましたし、なにより、高橋さんご自身が漢方によって、うつから脱却することができたというご経験をお持ちです。
これほどまでに潜在力がある漢方。それなのに、今は、漢方薬の原料となる植物は、ほとんど中国に頼っている状況です。
漢方の栽培に、あまり重きが置かれていない今の状況では、いずれ漢方薬は作れなくなってしまう。高橋さんは、強い危惧感を覚えるのです。
だからこそ高橋さんは、漢方薬の原料となる植物を、この富山で作っていきたいという強い想いをお持ちなのです。
そもそも病気も元気も「気」という字を使うように、気はすべての源ということなのです。
気の元が生命エネルギー。
漢方には、その気を整える作用があるということで、今までまったく話すこともなく、寝たきりだった人が話をするようになったり、食べることもままならなかった人が、食べるということを始めるようになったりしているとのことです。
そうした現場に直面すると、その患者さんのご家族は、ほぼびっくりされるということですが、高橋さんは、気を整えればそれは奇跡ではないと思っていらっしゃいます。
だからこそ、漢方を途絶えさせてはいけないと強く思うのでした。
看護師になる以前の高橋さんは、人を殴ってしまいたくなる衝動に駆られることも日常的にあるような自分だったと懐古します。
「元々、体が弱かった自分は、自分自身で強くなるために、空手で鍛えて強くなった」という気持ちも強くあり、人間関係の中で、弱い立場にある人に対して、あえて手を差し伸べるようなことはしてきませんでした。
「自分だって地力で這い上がったんだ。お前も自分でなんとかしろよ」
そんな思いだったのです。
警備会社で働いていた当時は、常に発奮し、アドレナリンが分泌されているような状態だったとおっしゃいます。映画の中のドンパチそのもののが、日常的に繰り広げられていたとのことです。このあたりのことを実感できる人は、そうそういないかもしれませんね。
しかし、奥さんのひとことで、転機を迎えることになるのです。
「太郎は、本当は優しいから医療職が向いているよ」
この言葉で看護師になることに。
そんな奥さんとは互いに惹かれあっている者同士でありながら、離婚させられることになり、うつになってしまったということです。(このあたりのことも、ブログを参照してみてください)
そして、こうした現状を救ってくれたのが漢方。
うつの高橋さんに対して、患者さんが、「あなたに会うと元気になる」と伝えてくれたその言葉。そんな患者さんから、漢方が処方される機会がなくなってはいけない。この人たちのためにも自分はやる、それが自分の使命なのだと高橋さんは確信していらっしゃいます。
漢方のことを語るときの高橋さんは実にイキイキとしています。
人は使命感に燃えているとき、本当にたくさんの人やモノを引き寄せる力があることを高橋さんの姿から感じさせられました。
漢方が女性をキレイにするという話には女性陣の目がキラキラに。
高橋さんは、漢方のひとつである脈診などでも、その人のどこが悪いか、気が滞っているかがわかるそうです。
高橋さん曰く「女性がみんなキレイになったら、日本が元気になる!」
女性は一人一人みんなキレイ。女性が自分の良さを活かして輝いていけば、男性ももちろん元気になる!そうすれば日本が元気になるのだと。
今、高橋さんのプロジェクトは着々と動き始めています。
その内容についてはまだ書けないのですが、これからの高橋さんの活動をどうぞお見逃しなく。
お話のあとは、参加されている方からたくさんの質問も飛び出し、和やかな雰囲気で終了しました。
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