多様な人が安心して過ごせる理想的な避難所を考える研修&ワークショップ開催のご報告

2025-09-18

2025年9月16日、ダイバーシティとやま×富山県自閉症協会×社会福祉法人くるみで、多様な人が安心して過ごせる理想的な避難所を考える研修&ワークショップを開催しました。

最初に話題提供として、高岡市の個別避難計画作成の取り組みについて高岡市社会福祉課の安田円香さん、医療的ケア児等の災害時支援について医療的ケア児等コーディネーターの松田瞳さんにお話いただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでなくても不自由な思いをする避難所。医療的ケア児ならなおさらです。松田さんは次のように締めくくられました。
  • 課題:
    • 一般的な避難所での受け入れ体制が不十分であること。
    • 福祉避難所が開設されるまでに時間を要すること。
    • 情報共有や個別支援計画が不足しており、家族に負担が集中する傾向があること。
    • 地域によって対応に大きな格差があること。
  • 対策:
    • 平時からの準備と地域連携が重要であること。
    • 誰も取り残さない防災を目指すこと。

続いての研修では、昨年も講師をしてくださった、長野の感環自然村の坂井公敦さんと静岡のCoActの渡嘉敷唯之さんに実際の避難所での多くの事例や避難所に必要なことをお話いただきました。避難所で必要なことは人によってちがう、あたりまえのことですが、でもこれがとても難しいのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

では、過ごしやすい理想的な避難所ってどんなところだろう。グループにわかれて、ジオラマで避難所作りをしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平面でやっている時とちがって、立体で考えることで、皆さんからいろいろなアイデアが次々に生まれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

避難所にグリーンがあったらみんな落ち着けるよね、とブロックでグリーンを作ったり、妊婦さんがくつろぐのにヨギボーがあったらいいよね、と粘土でクッションを作ったり、防音室をお祈りや一人でリラックスする時間に使うのに予約制にしたり、外に畑を作ったり、車から電源を取れるようにしたり、「あったらいいな」があちこちにあふれていて、実際の避難所作りのヒントがたくさん出ました。

最初はいちばんいいものを選ぼうと言っていたのですが、どのグループも皆さんで話し合いながら作っていくその過程でたくさんの素敵なアイデアが出て、全てのチームが素晴らしく、これはどこかを選ぶというのがおかしいねということになりました。そして、今日1回で終わりではなく、このワークを何度も重ねていくことで、過ごしやすい理想的な避難所に近づけることを感じました。

 

 

 

 

 

 

9月17日付 北日本新聞

渡嘉敷さんによる振り返り

 

このジオラマ作りのワークショップは、これからも改良を重ねてやっていきたいと思っています。
皆さんの住む地域でジオラマ作りのワークショップを企画されるときはお声がけください。




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