8月, 2017年

ダイバーシティ・カフェ 米村美樹子さん 開催のご報告

2017-08-06

8月5日にダイバーシティ・カフェを開催いたしました。

今回の語り部は米村美樹子さん。米村さんは中国人の研修プログラムのデザインや翻訳、手帳術コーチとして願いが叶う手帳術講座等を開催されていらっしゃいます。

詳しくはこちらで

「ダイバーシティとやま」な日々 米村美樹子さん http://blog.canpan.info/diversityt/archive/196

今回はそんな米村さんにアナウンサーを経て中国に留学された時のお話や今感じていらっしゃることをお話していただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「メインストリームから10°くらい外れてみる」のが米村流。

昔からみんながキャーキャー騒いでいるようなアイドル等にはちっとも興味が湧かなかったそうです。

でも、180°離れて見ているのとはちがいました。その10°の距離感こそ、米村さんがアナウンサーをされている時の視点の鋭さにつながったのだろうとお話を伺いながら思いました。

そんな米村さん、国際放送局のアナウンサーは英語以外にも使える言語を習得しないとと思ったのと、昔から中国史好きだったこと、そして可愛がってくれたデスクのお話を聞いて「よし、やっぱり中国語を習得しよう」と思い、北京に留学。

しかし、アナウンサー時代は新宿の夜景が見えるおしゃれな部屋に住んでいたのに、いきなり留学生用の二段ベッドの生活が始まります。幸いルームメイトには恵まれましたが、北京の生活に慣れるまでにはかなりの時間を要しました。異文化に飛び込んだ時には、さまざまなステップを経てようやく相手の文化を受け入れられる段階に来ますが、米村さんはイライラの段階で長くとどまってしまったと言います。ようやく「ここはこれでいいんだ」と思えるようになったのは体を壊して一時帰国して中国に戻ってからでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2008年の北京五輪の時に米村さんはストリートで日の丸を振っていました。

中国の街で日の丸を振る、それまで考えられないことでした。それができたことに感慨深いものがありました。

 

2012年、日本で連日報道された反日デモ。私たちはテレビの映像を見て、中国全土でデモが行われているような印象を持ちましたが

実際にデモが行われていたのは、広い北京市内では封鎖された1㎞の区間だけ。それ以外は何ら普段と変わらない生活が繰り広げられていたのです。私たちがどこでどんな情報をとってどこまで信じるか、メディアリテラシーの重要性をわかっているつもりでも、実は結局本当のところはわかっていないことが多いのです。

 

他にもいろいろな話が飛び出してあっという間に2時間が過ぎました。

米村さんのお話の中に「いつから相手を知るつもりなの?」というのがありました。

日本人は日本の方が優れていると思いすぎではないか?今、世界は目まぐるしく変化しています。そこをちゃんと見ないといけない。

現に今、中国の都市部の発展は目覚ましいものがあって、例えば上海では自転車をシェアするシステムが確立されている。富山市にもシェア自転車のシステムはあるけど、富山のように自転車のステーションでないと乗り降りできないのではなく、どこで乗り降りしてもよく、どこに自転車があるかはスマホで一目瞭然になっている。自分の借りたい自転車の置いてある場所に行ってスマホをかざせばロック解除になり、そこで自動的にスマホから代金が落ちるシステム。一事が万事こんな調子で、日本の方がまだまだ最先端なんて思っていると、もう相手はずっと先を走っている可能性が高い。もちろん日本は素晴らしい国だし、成熟した国だけど、だからといってそこに安住していては、浦島太郎のようになってしまうことも否めないのです。その部分にそろそろ気付かないとまずいぞ、との米村さんの指摘でした。

そして最後に米村さんの妄想?幻想?野望?ということで飛び出したのが、まず一つ目は富山に「日本一美味しい茶餐庁が欲しい!」とのこと。出来たらきっと流行るのになぁ~と思っています。

そして二つ目、五箇山豆腐の麻婆豆腐を人気B級グルメにしてほしい。固い五箇山豆腐と辛い花椒、おいしそう♪

それから実際に計画していることとして、氷見の獅子舞観光資源化プロジェクトを進めていきたいと思っています。これは、氷見の獅子舞を留学生に体験してもらい、それをブログやSNSで発信してもらうことによって、氷見の獅子舞ファンを増やして観光にもつなげようというもので、昨年から動きだしています。

中国系の親子向け環境学習ツアーIN富山も開催したいと思っています。水をテーマにして、黒部川での清流体験とイタイイタイ病が起きた神通川を調べる体験を親子でするツアー。今、環境汚染が深刻な中国ですから、きっと意義ある親子ツアーになるにちがいありません。

 

今回は富山在住の中国の方も出席され、環境ツアーに早速興味を持っていらっしゃいました。

外はうだるような暑さの一日でしたが、浴衣姿で颯爽とされている米村さんのお話で、とても充実したダイバーシティ・カフェになりました。

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