ダイバーシティ・カフェvo.9 開催のご報告

2015-03-31

3月20日(金)に、射水市太閤山コミュニティセンターで、第9回ダイバーシティ・カフェを開催しました。

今回の語り部は、株式会社フロー代表取締社長の池田将人さん

地域資源・メイドインジャパンをWEBを通じて日本・世界へ販売し、医療支援へと繋げる「流れ・FLOW」を創り、日本を世界へと発信する 。そういう意図から会社の名前をフローとした池田さん。

池田さんのこれまでの歩みは、こちらのブログ記事もご覧ください

ダイバーシティとやまな日々 池田将人さん

http://blog.canpan.info/diversityt/archive/36

 

池田さんは小学校2年の時、煮えたぎっている風呂釜の中に落ちて大火傷を負います。

幸い一命は取り止めたものの、4ヶ月の入院中に受けた手術の際に、C型肝炎に感染してしまうのです。その後、肝炎ウイルスキャリアのまま、大人になるまで過ごすことになりました。

大人になって、歯科技工士の仕事に就き、その仕事が乗ってきた時期に、C型肝炎の特効薬としてインターフェロンが保険適用されることになり、治療に専念することを決意。治療のために仕事を止めました。

副作用もひどく、もともと社交的な性格だったのに誰とも会いたくなかった治療期間。孤独でした。死んでしまった方が楽だとさえ思ったこともありました。

しかし、その時期、池田さんはたくさんの本と出合い、たくさんの本を読みました。今までは、まったく読書とは無縁の生活を送ってきたのですが、乾いた土に水が染み込むように本の世界に没入したのです。

そのとき、胸に直球で響いたのが「修身」でした。

そして、渋沢栄一の言葉にも多くの影響を受けました。

渋沢栄一は日本資本主義の父と言われている人で、かのピーター・ドラッカーが氏を尊敬していたというほどの人物とのことです。

その渋沢栄一が説いたのが「論語と算盤」。つまり、「論語=倫理」と「算盤=利益」の両立を掲げた氏の考えに、池田さんは感銘を受けたのです。

「自分は自分と同じように苦しむ人のために医療支援をしたいと思う。」
「しかしそれは、まったくのボランティアでは成り立たない話。」
「いかに論語と算盤を充実させていくか。そこを考えよう。」

そうして池田さんは、治療期間に経営の勉強にも多くの時間を費やしたのです。

また、この時期によく考えたのが宇宙のことでした。

ここで池田さんの口から飛び出したのが量子力学の話。

深い人生哲学の話に共感していた私に、突如として降りかかる物理学の話。「物理」と聞いただけで卒倒しそうな私ですが、池田さんのお話はとても興味深く、内容の濃いものでした。

古典力学では、物質に位置と運動量を与えれば、その運動が決定されます。手に持ったリンゴ(手の位置にあるリンゴ)を、上空に向かって投げる(運動量を与える)と、放物線を描いて地面に落ちる(運動が決定される)という世界です。
しかし、ニュートン以後、時代が進み、原子や分子、素粒子などの物質は、位置と運動量を同時に測定することができないことがわかってきたのです。

私たちに馴染みのある世界では、今、ここにあるリンゴが測定できないということは、うまく理解できないのですが、こうした原子や電子、素粒子の性質に「量子」という考えを導入すると、古典力学で解決できないことが、どんどん解決されるのです。

すなわち、物質は、波という性質と、粒という性質を持っているという概念です。そして、ここからがポイントなのですが、その量子の振る舞いは観測者によって決定するということなのです。つまり、観る人がいないと正確な位置も運動量も確定できないのです。また、観る人がいない場合と、観る人がいる場合とでは、量子の流れは変わっていることが判ってきました。

つまり、意識は量子力学的な現象に作用しているということです。

意識には未知のパワーがある。これはオカルトでもなければスピリチュアルでもない。サイエンスの世界の話なのです。

しかし、日常生活に置き換えてみると、観測者がいないと現象が確定していないということは、うまく理解できないことです。例えば、シュレディンガーの猫というパラドックスがあります。
ごく簡単に解説すると、箱の中に一匹の猫がいるわけですが、致死量を含む毒と一緒に入っています。現象が確定していないということは、この箱のフタを開けるまで、生きている猫と死んでいる猫の2つの状態が重なっているということです。箱を開けて、観測者がそれを見たときに、はじめて状態が確定する。
なかなか奥が深いですね。

ともあれ、こうしたことを学んで池田さんは思いました。

「引寄せの法則」とか「成功法則」とか、意識が変われば物事が変わっていくというようなことが、いろいろと言われているけど、これらは科学的な出来事なのかもしれないと。

意識が量子に作用しているのなら、我々の意識がこの世界を創り出していると言ってもいい。

ならばマイナスの意識を持てば、マイナスの出来事が起きてくる、プラスの意識を持てば、プラスの出来事が起きてくる。このことは不思議なことではない。

私たちは、戦後ずっと西洋を規範としてきました。
西洋は自然と人を切り離して考えている一方で、東洋では人は自然の一部と考えている。

私たちはもっともっと先人から学べるのではないか。

易經、陰陽五行、般若心経、そして量子の粒と波。

すべてがつながっているように思えてならないと語る池田さん。

そして、いろいろなサイクルの符号。
太陽の活動周期と経済活動の周期の一致、経済成長のSカーブに見られる規則性、宇宙、自然、人間、素粒子のつながり。今回の池田さんの話は本当に多岐に渡り、参加してくださった皆さんからもたくさんの質問や感想が飛び出し、まさに参加者の意識が世界を変えるといった圧巻の2時間でした

 

 



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