ダイバーシティ・カフェvo.1開催報告

2014-06-25

6月20日(金)、射水市太閤山コミュニティセンターで、第1回のダイバーシティ・カフェを開催しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ブログ「『ダイバーシティとやま』な日々」で取材させていただいた多様な生き方や想い。これを活字だけでご紹介するのではなく、実際に、ご本人の生の声でみなさんにお届けしたい!と思い、これから毎月一回程度開催していこうという企画が今回の「ダイバーシティ・カフェ」。ご本人の生の声を聞きつつ、参加者同士が行き交う「ちがいのわかるカフェ」で、ダイバーシティを体内に注ぎ込みます。

カフェオープンとなる記念すべき第1回。その最初の語り部として来てくださったのが、コミュニティ・カフェひとのまの共同代表 元島しょう さんでした。高岡市にあるコミュニティ・カフェひとのまは、赤ちゃんからお年寄りまで誰もが集う、まさにダイバーシティそのものを体現している場所。そこには不登校やひきこもり、就業困難などさまざまな困難を抱える若者が過ごせるひとのま学園をはじめ、他にもたくさんの相談業務等が持ち込まれ、東奔西走、八面六臂の大活躍をしているのが元島さんなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

元島さんをご紹介しているブログ記事は、こちらをお読みください。

「ダイバーシティとやま」な日々今日の人100.元島しょうさん

やはり、実際にカフェでお話を聞いてみると、元島さんのたくさんのエピソードが飛び出しました。彼のあたたかくて、誰もが包みこまれるようなそんなオーラそのままに、カフェ全体が、あたたかな空気に包まれました。ひとのまでは「あの人、ヘン!」と言われている人がヘンに見えない。そこはかとなく、おかしく面白い。そんな元島さんは、偽善的なことが大嫌いなのです。

今の世の中、あまりに偽善的なことが多すぎるんじゃないか。元島さんは、日本福祉大学に在学していたのですが、当時、障がい者だからといって、誰一人として特別扱いすることはしなかった。誤解を恐れずに言えば、「愛のあるイジリもアリ」だった。下手に気遣い笑顔で取り繕ったり、見て見ぬふりをするくらいなら、愛情持ってイジる方が、嘘や偽善はないと言う。なぜなら、そこには仲間を大事にしたくてたまらない感覚があるから。

元島さんのお話を聞いていると、元島さんのあったかさは、やはりご両親の存在も大きいのだろうなと思います。ここのあたりの話は、ブログにも掲載してありますので、ぜひ読んでいただきたいのですが、元島さんのご両親は、元島さんが一般的に言うところの不良少年を家に連れてきても、分け隔てなく接する愛にあふれる人でした。元島さんがどんなに荒れていても、息子を心から信じてくれていることが、ひしひしと伝わってくる。

成績はトップクラス、生徒会長も務めていた元島さんが学校に行かなくなったのは、学校の先生たちが、生徒の表面しか見ない部分が見えてしまったから。そういうところに失望した部分が大きかったのです。例えば、こんなエピソードです。調理実習の時間に、塩じゃなくて砂糖を入れた生徒がいました。この生徒を頭ごなしに叱る先生を目の当たりにします。その子は親が離婚して、そういうちょっと変わった行動をすることでしか自分の心を表現できないことは、まわりの生徒はみんな知っている。なのに、先生には表面しか見えておらず、その子の心がわかっていない。

でも、いい先生方との出会いもありました。高校生の時、国語の穴埋めのプリント(作者と作品を結びつけるもの)に「こんなことやって何になるんだ」と疑問を感じ、授業のものは一切やらずに、その当時、好きだった高村光太郎の詩をノートに書いていました。すると机間巡視していた年配のジイチャン先生が、「お前はいい男になる見込みがある」と言ってくれたのです。そんな風にほめてくれたことはずっと心に残っているし、自分の自信になる。大学のゼミの先生も大好きでしたし、その時その時の素敵な出会いが元島さんの心に灯りを灯してくれました。

最後は、元島さんが作詞作曲した歌を聴かせていただきました。とっても優しくて切ない歌声に、会場に来ていたみなさんはすっかりファンに。

 

 

 

 

 

 

 

 

元島さんは、喉が乾いて水を飲むようにギターを弾き、歌を歌っています。詩や小説も書いています。社会人になりたての頃、社会の枠に自分を合わせようとしたけれど、それがとても息苦しかった。何かに合わせていくのではなく、どこまで自分自身のままでいられるか、自分のありのままを受け入れ、心の中に降りていく生き方。それが元島さんの生き方のテーマなのかもしれません。そして、自分自身でいられる営みがギターであり、歌であり、小説であり、詩なのです。元島さんの詩や小説、今度、ぜひ読みたいですね。

元島さんは、ときどきライブでも歌っていらっしゃいます。高岡駅の通路でもよく歌っていらっしゃいます。みなさんもぜひ一度、彼の素敵な歌声に触れてみてください。きっといつもより素直な自分に出会えることでしょう。

 

こんな風に、みなさんとともに、とても素敵な時間を過ごせた第1回のダイバーシティ・カフェになりました。

次回は、7月18日(金)18時半から、射水市太閤山コミュニティセンターの和室にて開催予定です。

語り部は、小矢部で伝説を作り続けている 山科 森 さんをお迎えします!

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